「じゃあ、今日はゆっくりエッチして、淋しさを忘れちゃおうね」
「は、はい。お、お願いします」
「うーん、まだだいぶ緊張してるね」
「ご、ごめんなさい」
「謝ることないって。でも、せっかく気持ちいいことするんだから、緊張していたらもったいないよ」
「そ、そうですね」
「メールでも書いたけど、俺はとにかく女性に尽くすのが好きなんだ。だから、今日は女王様の気分になって楽しんでほしいな」
「え?」
「あっ、女王様っていってもSMとかじゃないから安心してね。ご奉仕させてもらうから、気楽に構えてほしいってことだよ」
「は、はい。分かりました」
まだ緊張が解けない様子だったが、ここで焦るわけにはいかない。こちらが焦ってしまえば、相手にもそれが伝わり逆効果になるだけだ。
ということで、長丁場を覚悟して、もう少し会話を続けることにした。
「リオナちゃんは、どんなエッチが好きなの?」
「え?」
「ほら、どうせエッチするなら、ふたりで楽しんだほうがいいよね?」
「は、はい」
「俺が心配なのは、今日リオナちゃんが家に帰った後に、“アレしてもらえば良かった…”って後悔することなんだ」
「は、はい」
「だから、遠慮しないで教えてほしいんだ」
「あ、ありがとうございます」
「じゃあ、教えてくれる?」
「えっと…、優しく触られたり舐めたりしてほしいです」
「了解! 絶対に乱暴にしたりしないし、キスマークとかもつけないから安心してね」
「はい」
「エッチの最中でも、してほしいことが思いついたらスグに教えてね」
「わ、分かりました。でも、ショーイチさんはそれでいいんですか?」
「え?」
「なんだか私の都合ばかりで…」
「さっきも言ったでしょ。女性に尽くすのが大好きだって。だから、リオナちゃんが気持ち良くなってくれることが俺にとっての喜びなんだ」
「変わってますね」
「そうかもね。清く明るく正しいスケベだからさ、俺って」
「フフフ、本当に優しいんですね」
「違うって、ヤサシイじゃなくて、ヤラシイだけなんだよ」