待ち合わせ場所は、新宿アルタ前。約束の時間の5分前に到着した筆者は、ソワソワしながらヨウコちゃんの到着を待つことにした。
そして、ほぼ時間ピッタリにヨウコちゃんらしき女性がやって来た。
た、高いなぁ…
彼女の身長は、筆者より4、5センチは高く、175センチは超えていそうだった。
視線を合わさないように遠回りしながら近づき、靴を確認すると、ほとんどヒールのないものだった。
体型はスレンダーで、パッと見た感じはモデル系だ。
ウヒっ! こりゃあ、一緒に街を歩くと優越感に浸れそうだな、おい!
彼女の目の前に立ち、軽く会釈しながら話しかけようとしたその瞬間、全身の血がサーッと引いた。
ふぁ、ファラオさまぁぁぁぁぁ!!
“卑弥呼様ぁぁぁぁ”のノリで叫び出したくなってしまった。彼女の顔は、エジプト出身のタレント・フィフィをほんの少しだけ和風にした感じだったのだ。
それだけならまだしも、とにかく頭部がデカく、余裕で筆者の1.5倍はありそうだった。
こ、こんなのと連れだって街を歩きたくない!!
と、さっきまでとは正反対の気持ちになってしまった。
だがここで、24時間近く射精していなかった愚息が理性を揺らがせてきた。
時間にしてみればほんの数秒だったろう。心の中で自問自答を繰り返す。
ヤレんのか? ヤレんのか? ヤレんのか?
結論は、いつも通りだった。
どうせ一夜限りの関係。目を瞑りながらエッチすれば、なんの問題もないハズだ!
そう覚悟を決め、気を取り直して彼女に声をかけた。
「こんばんは、ヨウコちゃんだよね?」
「あっ、はい。ショーイチさん?」
「うん。さっき【イククル】で約束させてもらったショーイチだよ。今日はヨロシクね」
「こちらこそ、よろしくお願いします」
「さっそくだけど、俺みたいなので大丈夫? 嫌だったら断ってもいいんだよ?」
断ってくれ! 内心、そう願った。
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