筆者の胸に頬を密着させ、答えてくれるN子ちゃん。
「それにしても驚いたよ」
「え?」
「フェラチオがすっごく上手になってたよ。ビデオでも見て勉強したの?」
「い、いいえ。ただ、ショーイチさんに気持ち良くなってほしくて、夢中でした」
け、結婚してください! そして、毎日やらせてください!!
危うくプロポーズの言葉が出そうだった。こんなことを言われたら、本気で惚れてしまうではないか!
そう、クンニやフェラにテクニックなんて不要なのだ。
ただ、相手に気持ち良くなってほしいという思いがあれば十分なのである。
そんな筆者の信条を知ってか知らずか、同じ思いでフェラチオしていたN子ちゃん。
彼女のことを独り占めしたくなったが、所詮筆者はしがない浮世稼業の遊び人にすぎない。扶養家族を養う稼ぎはないし、浮気をしない一穴主義に宗旨替えすることも不可能だ。
「これからもN子ちゃんのためならいつでも時間を作るから、また誘ってね」
そう告げるのが精いっぱいなのであった。
昨夜の疲れが残っていたのか、気がつくとN子ちゃんは筆者の腕の中で寝息を立てていた。
そんな彼女の寝顔を見つめながら、30分近くまったりすることに。
その後、帰り支度を整えてホテルを出ると、新宿駅の改札口までN子ちゃんを送り、無事デートは終了した。
その日の夜、自宅で原稿を書いていると、N子ちゃんからメールが届いた。
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ショーイチさん。
今日1日、ありがとうざいました。
昨日の疲れもあるのでしょうが…
今日は感じすぎて疲れたみたいで、新幹線の中で爆睡しちゃいました。
慌てて降りた駅がひとつ前の駅でした。
次の新幹線まで待って、無事に家に着きました。
また、会いたくなったら連絡します。
連絡してもいいですか?
N子でした。
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ホテルで貰ったお土産のお礼をしつつ、「もちろんだよ」と即答した筆者。
果たして、次は何カ月後に会えるのか…。
彼女の処女を貰った責任を取るためにも、是非この手で初めてのエクスタシーに導いてあげたいものだ。
(文=所沢ショーイチ)