「そうだなぁ。自分で言うのもなんだけど、すごくノーマルで、優しいエッチが好きだと思うよ」
「わっ、嬉しいな♪ 私も優しいエッチが好きです」
「そ、そうなんだ」
「一応安全日なので、中出しとアナル以外だったら全部お任せしますね」
な、なぬぅ? いきなりそんなことを言い出すだなんて、やはり相当遊び慣れているのか?
ここで、横目で改めて彼女を値踏みすることに。
顔の作りは、女優・かとうかず子に全力グーパンチを数発ほどかました感じだろうか。体重は80キロ近くありそうだが、その巨漢に相応しいオッパイの持ち主でもあった。
カレー味のウンコとウンコ味のカレーのどちらを食べるかという究極の選択があるが、こうなってしまったら究極の2択でもなんでもない。
ヤ、ヤルしかないではないか!
遅刻の謝罪がないことは、この際忘れるべきだろう。どうせ一回こっきりの相手だし、ここは応じて楽しんでも罰は当たるまい。
「それじゃ、このままホテルに向かっていいのかな?」
「はい。お任せします」
道玄坂をあがり、ホテル街入口付近のコンビニに立ち寄ることにした。
これから乾燥したホテルの部屋で激しい運動をするのだから、飲み物はかなり大事だ。
筆者はアイスコーヒーとお茶を、彼女の分の飲み物も同じように買い物かごに入れた。そしてレジに並んでいると、ヒサコちゃんが小声で話しかけてきた。
「あっ、タバコが切れそうなので、それもお願いしていいですか?」
「う、うん。いいよ」
了承したところで前の客がいなくなり、ふたりしてレジの前に立つと、ヒサコちゃんは店員に向かってこう告げた。
「マルボロライトのメンソール、2箱ください」
ふ、2箱だと!?
こめかみの周辺をヒクつかせながら、辛うじて平静を保つことに必死な筆者なのであった。
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