あえて地雷を踏む覚悟でメール交換を続け、約束はあっさり成立した。
渋谷の待ち合わせ場所に到着した筆者は、到着した旨を彼女に連絡。しかし、5分経ってもなんの音沙汰もなかった。
やきもきしながら待ち続けるが、約束の時間を10分過ぎてもまだ来なかった。
こりゃ久しぶりにヤラれたな…
ここ1年近くイタズラや冷やかしに遭遇していなかったので、ちょっぴり新鮮な感じだった。
“まっ、こういう日もあるさ”と帰ろうとした瞬間、
ドスンドスン
と、地響きをあげながら、1匹、否ひとりの女性が近づいてきたのである。
「あっ、ショーイチさんですか?」
「う、うん」
「サイトで約束させてもらったヒサコです」
「あ、あぁ、そう」
おいおいおい! なんだよこの巨漢は!!
しかも、時間に遅れておいてゴメンなさいの一言もないのかよ!!
と、心の中で毒づきながらも、なんとか平静を保つ筆者。この程度でいちいち目くじらを立てているようでは、出会える系サイト遊びを満喫することはできないのだ。
「とりあえずココじゃなんだから、歩きながら話そうか?」
一旦、人混みから離れることを提案し、歩きながら“どういう風にお断りしようか”を考える。
「ショーイチさんって年齢より若く見えますね」
「そ、そうかな」
「私より年下だって言っても信じちゃいそうです」
おろっ? 持ち上げるのがなかなか上手じゃないか。
「メールじゃ詳しく聞けかなかったけど、ショーイチさんはどんなエッチが好きですか?」
おろろっ? いきなりエッチときたもんだ。こりゃ、もしかしたら楽しめる相手なんじゃね?
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