「こういうラブホテルは使ったことある?」
「もう20年近く前ですかね。その時は徒歩じゃなくて車でした」
「車ってことは、国道沿いとか高速の出入り口近くとかの?」
「はい」
「もしかして、お城みたいに派手なところだったとか?」
「そうですね。夜だったので、ネオンがすごかったのは覚えています」
「ああいうラブホって、車で走っていると目立つよね」
「はい」
「子供のころ、アレが何なのか分からなくて親に聞いたりしなかった?」
「うーん、よく覚えていません」
「俺は悪気なく親に聞いて、困らせてたんだよなぁ」
「フフフ、親御さんも困ったでしょうね」
「だよねぇ」
こんな他愛ない話を続けるうちに、少しずつ彼女の緊張がほぐれていった。
頃合いを見計らい、話の内容をエッチ方向にシフトさせる。
「ちなみに、今日はどんなエッチがお望みかな?」
「え?」
「ほら、久しぶりのエッチなんだから、ナナエちゃんの望み通りのエッチにしたいんだ」
「でも…」
「遠慮しないで教えてほしいな。だって、今さら恥ずかしがっても意味ないでしょ」
「そうですね…。でも、やっぱり恥ずかしいです」
「その気持ちは分かるよ。でも考えてみて? 今日家に帰って、アレしてもらえば良かったとかコレしたかったとか後悔したくないでしょ?」
「はい」
「だから、ここで遠慮しないでほしいんだ。あっ、もちろん無理強いはしないよ」
「ありがとうございます。じゃあ、優しいエッチでお願いします」
「それだけ? 他にはないのかな?」
「はい。ゴメンなさい。とにかく久しぶりなので、自分でもよく分からなくて」
「それもそうだね。じゃあ、めちゃくちゃ優しいエッチにしようね」
「はい」
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