「ゴメンなさい。私、あまりテレビとか観なくって…」
「ううん、謝らないで。すっごく綺麗な女優さんなんだけど、似てるなぁって思っただけだからさ」
「フフ、ありがとうございます」
「後で画像検索してみてよ。絶対エリちゃんも自分で似てるって思うんじゃないかな」
「えぇ~、なんか恥ずかしいです」
ピトっ
“恥ずかしいです”と言いながら、エリちゃんは筆者の腕に手のひらを触れさせたのだ。
クーッ、こんちくしょうめ!! こんなにさり気なくボディタッチされたら、惚れてまうやろ!!
エリちゃんは相当な手練かもしれない。もしかしたらお水関係か?と思い始める筆者。そこで、直接彼女に聞いてみることにした。
「今日はお仕事休みだったの?」
「さっきまでお仕事でしたよ」
「夜遅くまで大変だね。どんなお仕事なのかな?」
「アパレル関係なんです」
なるほど! 人を惹きつける愛嬌の良さは職業柄だったのかもしれない。こんなコにさりげなくボディタッチされながら洋服を勧められたら、筆者のようなスケベな男はひとたまりもないだろう。
「じゃあ、ストレスとかも大変そうだね」
「そうなんですよ。ずっと立ちっぱなしなので肉体的にも疲れますし」
「だろうね。ノルマとかも大変なんでしょ?」
「うちのノルマはそんなにキツくないんですけど、社販の額がちょっと大きいんです」
「そうなんだぁ。今日着てるのもそうなの?」
「はい。これもそうです」
「すっごく似合ってるよ」
「フフ、ありがとうございます」
※本サイト「メンズサイゾー」(https://www.menscyzo.com/)に掲載されているイラスト・写真・文章の無断転載を固く禁じます。