“5分後でも1時間後でも”という都合のイイ男だとアピールするファーストメールをポチっと送信。すると、5分もしないうちにアナちゃんから返信が届き、アッサリと約束が成立した。
この都合のイイ男アピールは、かなり有効な方法なのである。女性の立場になって考えれば、分かりやすいだろう。この先どんな男からアプローチされるか分からないけど、とりあえず時間の融通が利きそうだからキープしておくか…。そんな風に思われたらコッチのもので、高確率で返信を貰えるハズなのだ。
待ち合わせ場所は、池袋駅北口を出てスグのところにある携帯ショップ。そこで待っていると、約束の時間に数分ほど遅れてアナちゃんが現れた。
嗚呼、またヤられた!!
彼女を一目見た瞬間、過去の苦い記憶が脳裏に浮かんだ。数年ほど前にも日本とフィリピンのハーフだという女性と会ったのだが、これがまたかなりキツい不細工ちゃんで、エッチもしょっぱくて全然楽しめなかった。
当時は後悔しまくったものだが、すっかり忘れてしまっていたのだ。まぁ、勝手に高橋ユウみたいな美女を想像していた筆者にも落ち度はあるが…。
アナちゃんの鼻は異様にデカくて低く、目の大きさは左右で微妙に違っていた。肌の色も浅黒く、清潔感には程遠いといった具合だ。正直、金を貰っても抱きたくないレベルの不細工ぶりに、たじろいでしまう筆者。
スーハー、スーハー
深呼吸して気持ちを整えた筆者は、脳内のデータベースを紐解くことにした。過去に遭遇したグロテスクなクリーチャーどもを鮮明に思い出しながら、アナちゃんの顔を改めて正視する。
オロっ? 全然イけんじゃネ?
二目と見られない不細工ちゃんの顔が脳内一杯に広がっていたので、アナちゃんが余裕で喰えるレベルに見えてしまったのだ。
我ながらなんて単純な脳の造りなのだろう。己のストライクゾーンの広さに呆れてしまう。
それにアナちゃんは、体型はスレンダーながら、オッパイはDカップくらいはありそうだった。
まっ、目を瞑ってれば問題ないだろう。
そう判断し、彼女に声をかけることにした。
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