「じゃあ、早速だけど行こうか?」
「はい」
ということで、ホテル街に向かって歩き始める。その道中、気付かれないようにサエコちゃんの体型をチラ見する筆者。
ふくらはぎも太かったが、二の腕もかなりの太さであった。筋肉も相当あるようで、腕相撲したら確実に負けてしまいそうだ。
第一印象で柔道着が似合いそうだと感じたのは、こうしたマッチョぶりのせいだろう。「柔道でもしていたの?」と聞いてみたくなったが、そんな質問はデリカシーに欠ける。しかし、どうしても気になってしまう…。
ん? 待てよ。質問のせいで彼女が不機嫌になって帰ってしまっても、それはそれでアリなんじゃネ?
そう判断した筆者は、遠まわしに聞いてみることにした。
「18歳ってことは、3月に高校を卒業したばかりなのかな?」
「はい。今は専門に行ってます」
「そうかぁ。高校かぁ、懐かしいなぁ。ちなみにサエコちゃんは何か部活とかしてたの?」
「えっとぉ、一応手芸部だったんですけど、ほとんど帰宅部でした」
プっ!!
女装したサモハンがチクチクと刺繍している映像が脳裏に浮かんでしまい、危うく吹き出すところだった。
「へ、へぇ、そうなんだぁ」
「ショーイチさんは何か部活してたんですか?」
「う、うん。高校の頃はテニス部だったんだ」
「運動系ですかぁ。私には無理そうだなぁ」
だからそんなに太ってるんだよ!
そう心の中で毒づく筆者。それにしても、運動が苦手ということは、これはナチュラルについた筋肉なのか…。
※本サイト「メンズサイゾー」(https://www.menscyzo.com/)に掲載されているイラスト・写真・文章の無断転載を固く禁じます。