「はじめまして、N子ちゃんだよね?」
「あ、ハイ。ショーイチさんですよね?」
「うん。そうだよ。いやぁ、N子ちゃんは写メよりずっと可愛いね」
「そ、そんなことないです」
「いや、あるね。写真うつりが悪いって自分でも自覚してるんじゃない?」
「うーん、写真はあまり撮らないので分かりません」
「そっかぁ。でも、俺の顔見てごらん?」
「え?」
「ほら、すっごく楽しそうな顔してるでしょ?」
「は、はい」
「N子ちゃんがすっげぇ俺のタイプだから喜んでるんだよ」
「あ、ありがとうございます」
「さっそくだけど、少し歩きながら話そうか?」
「は、はい」
新宿アルタ前から移動し、地下街を通りながらホテル街方面に。
「どう? 実際の俺は? 写メで見たよりずっとずっとエロそうでしょ?」
「そ、そんなことないです。写メで拝見したのより優しそうなので安心しました」
「それは良かった。なら、このままホテルに向かっていいのかな?」
「はい。お願いします」
ホテルに向かっていいのかと聞くと、噛み気味で即答してくれたN子ちゃん。どうやら決心はかなり固いようだ。
「新宿には来たことあるのかな?」
「ほとんどないですね」
「じゃあ、アルタ前に来るの大変じゃなかった?」
「はい。グーグルマップを頼りにして来たので平気でした」
「なるほどね。それなら良かったよ」
世間話しながら歩き、まずはラブホ街の入り口付近にあるコンビニで飲み物を購入。そして、コンビニ袋をブラ提げながら、目的地のラブホに到着。もちろん、いつもよりグレードの高いラブホだ。
「到着したよ。ここに入ろうか?」
「は、はい」
「あっ、そうだ! 今ならまだ引き返せるよ。ここでゴメンなさいされても絶対に怒らないからね」
「え?」
「もし嫌だと思ったら、正直に伝えて。無理はしてほしくないからさ」
「いえ、全然平気です」
「了解。じゃあ、まずはホテルに入ろうか。でも、部屋に入ってからでも、心変わりしたら教えてね」
「はい」