部屋に入っておしゃべりを再開しようとしたら、ユーコちゃんの様子が少しおかしなことに気付いた。目がキョロキョロしていて、落ち着かない感じなのだ。
「あれ? もしかして緊張してきたのかな?」
「は、はい。す、少しだけ」
「こういうホテルに来たことってある?」
「じ、実は初めてなんです」
「だったら緊張するよね。スグにエッチしないから、まずは座って落ち着こうよ」
室内のソファに彼女を座らせ、筆者は少し離れたベッドに腰掛ける。ある程度距離をとって、ユーコちゃんに安心してもらおうという狙いだ。
「じゃあ、今までは家でエッチすることが多かったんだ?」
「そうですね、こういうところは近くになかったので」
「だったら、大きな声とか出せなかったんじゃない?」
「はい。だからいつもずっと黙ってる感じです」
「そっかぁ。でも今日はどれだけ叫んでも大丈夫だからね」
「フフフ、叫ぶ…ですか?」
「うん。たくさんペロペロしてあげるから、遠慮しないで声を出してほしいな」
「ご、ゴメンなさい。声を出したことがないから上手くいかないかもです」
「あっ、そうだよね。無理はしなくていいよ。でも、ココなら隣近所とか関係ないから気楽に楽しもうね」
「はい。そうできるよう頑張ります」
頑張るとは言うものの、まだかなり緊張している様子だ。心底スケベな筆者としては、エッチをより楽しむために、なんとしても彼女の緊張を解きほぐしたくなる。
言うならば、すでに愛撫は始まっているのだ!
「それと、ひとつだけ約束してほしいんだけど…」
「はい。なんですか?」
「今日はユーコちゃんにとって気持ちイイことだけをしてあげたいから、気持ち良かったら声で知らせてくれる?」
「ど、どうでしょう。本当にエッチの最中はいつも無言だったので…」
「そうだろうね。だからさ、気持ち良かったらハァハァって少し大げさに呼吸してみてくれる?」
「こ、呼吸ですか?」
「うん! その合図をくれたら、安心して愛撫できるからさ」
「わ、わかりました。上手くできるか分かりませんけどヤッてみます」
「そんな大げさに構えなくっていいよ。試しに練習してみよっか?」
「え? 練習ですか?」
「うん。ちょっとハァハァって激しく息をしてみて」
「こ、こうですか。ハァハァハァハァ」
「上手、上手!! 嘘はつかないで気持ちいいなって思った時だけでいいからね」
「フフフ、なんだか楽しそうです」
「そうだよ。今から気持ちいいことだけするんだから、楽しいに決まってるよ」
「ありがとうございます。おかげで少し気が楽になりました」
「じゃ、そろそろシャワー浴びておいでよ。覗いたりしないから安心してね」
「は、はい」
※本サイト「メンズサイゾー」(https://www.menscyzo.com/)に掲載されているイラスト・写真・文章の無断転載を固く禁じます。