その繰り返しで、すっかりグロッキーになってしまった。だが、そのおかげか、なかなか発射の前兆が訪れてくれない。
そろそろ他の体位にすべきかと思ったが、あまりにもソノコちゃんが気持ち良さそうで、それを言い出すことができなかった。
こうして10分以上は汗だくでピストンしていただろうか。ようやく愚息が悲鳴を上げ始めた。
「も、もう限界だよ。そろそろイクよ!」
「うん。来て、来て、ショーイチさん! 強く、強く、突いて!!」
ふぅ。
ビュルルルルルとゴム内にザーメンを発射している最中、とうとう膣圧に負けてしまい、愚息がポロっと吐き出されてしまったのだった。
グショ濡れだったソノコちゃんのマンコを軽くティッシュで拭いてあげた後、ベッドに腰掛けてコンドームを処理する筆者。
ソノコちゃんは疲れ果てた様子でベッドに倒れこむと、枕に顔を埋めたままなにやらしゃべりかけてきた。
「ショーイチさんって女性にモテるでしょ?」
「えぇっ!? 何を言ってんの?」
「だって、女性の扱いが凄く上手なんだもの。前のセフレとのエッチとは比べられないくらい気持ち良かったし…」
「それは良かった。でも、モテたりとかはないよ。今日はただ一生懸命尽くしただけだからさ」
「でも、テクニックも凄かったし…」
「テクニック!? そんなの一切ないよ。気持ち良くなってもらいたいと全力で愛してあげただけだよ」
「フフフ、たしかにそうかもですね。すっごく愛されたぁって感じで、身も心も満足してます」
「それは良かった! 俺もすっごく気持ち良くて、夢に見そうなくらいだよ」
「あ、あのぉ、ショーイチさん」
「ん?」
「また会ってくれますか?」
「もっちろんだよ! 週1回でも週6回でも、ソノコちゃんに会いにくるよ」
「エエッ? 週6ですか!!」
「それはちょっと言い過ぎだったね。でも、呼ばれたらいつでも来るから、気軽にメールしてね」
「はぁい。ありがとうございます」
こうして、再会を約束してからホテルを出た。
駅に向かう道中、ソノコちゃんのほうから筆者の手を握ってきた。もちろん、筆者もその手をソっと握り返す。このパターンだと、ほぼ100パーセント2度目のデートは実現するだろう。
その翌日の朝、股関節付近の筋肉痛で目が覚めてしまった筆者トコショー。寝る前にストレッチしておけば、ここまで痛くはならなかっただろうにと後悔しきりである。
そのせいで、1週間近く経つというのに、他のセフレとの情事にも支障をきたしてしまっている。若いつもりでいても、実際は50歳間近のただのオッサンなんだなぁと、ションボリするのであった。
(文=所沢ショーイチ)