うつぶせ状態になり、ネネちゃんのマッサージを堪能する筆者。ツボに体重がかかる度に、「おふぅ」だの「アン」だのと声が漏れてしまう。
そのうち、あまりの気持ち良さに睡魔が襲ってきた。だらしなく開けたクチからはヨダレが流れ出て、シーツに染みを作ってしまった。
もっとマッサージしてもらいたかったが、ここで寝てしまってはシャレにならない。泣く泣く彼女に声をかけて中断してもらう。
「ありがとう。すっげぇ気持ち良かったよ」
「もういいんですか? まだまだ凝ってましたよ」
「いやいや、これ以上されたら本当に寝ちゃいそうだよ」
「フフフ、そうしたら起こしてあげましたよ」
「いや、本当にありがとうね」
「でも、目のマッサージもさせてください。きっとパソコン作業で疲れてるでしょうから」
「え? ま、まあ確かに疲れてるけど…」
「ですよねぇ。じゃあ、ここに頭を乗せてください」
そう言いながら、ベッドの上で正座して自分の太ももを指差すネネちゃん。
これは膝枕というヤツではないか!
膝枕なんて何年ぶりだろう…。5、6年ほど前に耳かきサロンでされて以来かもしれない。
しかし、ここで急に恥ずかしなってしまった。セックスの最中はスケベヅラを凝視されないよう顔の角度をコントロールしていたが、膝枕では逃げ場がない。
だが、せっかくの申し出だ。ここで断るわけにはいかない。
「じ、じゃあ、部屋を暗くしていいかな?」
ウブな少女のように恥ずかしがった筆者は、操作パネルを調整して部屋を薄暗くしたのであった。
こうして、全裸のネネちゃんに膝枕されながら、目のマッサージを受けることに。
目元だけではなく、こめかみや頭頂部まで念入りに揉みほぐされ、すっかり夢心地に。
「ショーイチさん。大丈夫ですか?」
せっかくの夢気分だったのに、ネネちゃんの声で現実に引き戻されてしまった。どうやらマッサージされながら寝オチしていたようだ。
「ご、ごめん。気持ち良くて寝ちゃってたよ」
「ふふふ、大丈夫ですよ。寝ちゃう人多かったですから」
枕元の携帯電話を開いて時間を確認すると、ホテルに入ってからすでに3時間近く経過していた。そろそろ彼女の終電を気にしなければならない時間だ。