刹那の間に覚悟を決めた筆者は、ナオミちゃんのケツをワシ掴みしながら、バチーンバチーンと腰を動かし始めたのであった。
ふぅ。
挿入開始して1分くらいだろうか。情けないほどの早漏ぶりだが、これが筆者トコショーである。今年48歳となる筆者だが、結局死ぬまで早漏は治らないのだろう。
チンコを引き抜き、コンドームを処理し始める筆者。すると、ナオミちゃんはムクっと起き上がり、ベッド脇に落ちていたバスタオルを手にとって浴室に向かい始めた。
嗚呼、はいはい。さいですか。
終わったからこれで帰るという意思表示だろう。賢者タイムの筆者にしてみれば渡りに船である。一刻も早く一人になりたいと思っていたからだ。
当然、連絡先交換も行わない。ホテルを出たところで「じゃ!」と告げて、ナオミちゃんに背を向けて歩き始めた筆者なのであった。
という次第で、大ハズレのデートとなってしまった。ま、後味は悪かったものの、射精は射精である。少なくともゴム付きとはいえマンコの中でイケたので良しとするべきだろう。
持たざる者であり、人生負け組みの筆者トコショー。それゆえ、エッチをするためには下手な鉄砲を撃ちまくるしかないのである。だからこそ、いちいちハズレを引いて落ち込んでいたらキリがない。どんなに落胆しようとも一晩寝たらケロっと復活してしまう己の図太さが頼もしい限りである。
(文=所沢ショーイチ)