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ごめんなさい、ショーイチさん。
先日のメールで、場合によっては生中出しOKって書いたけど、
考えてみたら私ピルの偽薬期間に入っていたんです…
だから、明日は生中出しNGなんですが大丈夫ですか?
それとも別日の方がいいですか?
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チッ!!
滅茶苦茶期待してたのに、土壇場で生中出しのお預けかよっ! ふざくんな!! 金返せっ! 支払ってないけど…。
怒り心頭、怒髪天を衝く形相になってしまった筆者トコショー。だが、ここは耐えがたきを耐え、忍びがたきを忍ぶ場面だ。
歯を食いしばりながら嘘八百の返信をしたのである。
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もっちろん、大丈夫ですよ。
それくらいでヘソを曲げる私じゃないですから!!
どうか安心してくださいね。
明日お会いできるのを楽しみにしてます!!
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釣りかけた獲物を逃さないよう必死のトコショーなのであった。
待ち合わせ場所は、池袋駅の待ち合わせスポットであるイケフクロウ前だ。降りる改札口を間違えてしまった筆者だが、なんとか約束の時間5分前に到着することができた。
あらかじめ互いの服装の特徴を教え合っていたのだが、どうやらキミコちゃんはまだ到着していないようである。
そこで筆者は携帯を取り出して到着した旨をメールしようとした。
その時である。
チンチロリーン♪
筆者の携帯が鳴りだした。慌てて応答すると…、
「あのぉ、キミコですけど」
「あ、キミコちゃん。こんばんはショーイチだよ。いまどの辺かな?」
「いま、イケフクロウに着いたんですけど…」
「あ、俺もそうだよフクロウのまん前にいるよ」
「あ! わかりました」
通話しながらキョロキョロしていた筆者の脇から突然キミコちゃんが現れた!!
ぱ、ぱ、パイスラっ!!
縦地模様のセーター、いわゆるたてセタを着用しているキミコちゃん。肩かけカバンをたすき掛けにしていたのだ。
ふ、ふ、ふ、ふざクんな!!
なんてけしからんパイスラなのだろう。あ、ちなみにパイスラとはたすき掛けにした肩掛けカバンによりボリューム感が強調されている胸の状態を表す言葉である。
着衣の状態でもGカップ以上はあると思われる巨乳だ。それがパイスラによってHカップにもIカップにも見えてしまうほどの存在感を主張しているのである!!
こんな格好でよくもまあ電車に乗ってこれたもんである。周囲の視線が痛いどころの話じゃないだろう。一瞬、コイツ頭オカシイんじゃネ? と思ってしまったほどだ。
目眩でクラクラしそうになるのを必死で堪え、なんとか我を取り戻すトコショー。声が裏返らないよう注意しながらキミコちゃんに話しかけたのである。
「こんばんは、キミコちゃんだよね?」
「あ、はい。ショーイチさんですよね?」
「うん。そうだよ。今日はよろしくね」
「ふふふ、メールで貰った写真通りですね」
「でしょ? どっから見てもスケベ顔でしょ?」
「いいえ、とっても優しそうです!!」
オッパイばかりに目が行かないよう、なんとか会話を続ける。
「じゃ、メールで話してたようにまずは軽くお茶でもする?」
「…」
「ん? どうかした?」
「あのぉ…」
「うん」
「直接ホテルでもイイですか?」
「も、もちろんだけど、いきなりでいいの?」
「(コクン)」
あぁ、生きているって素ん晴らしい!! こういう出会いがあるからこそ、人は生きていけるのだ。うん。そうに違いあるまい。
こうして池袋駅北口を出て、徒歩5分ほどのラブホテルに無事チェックイン。