「おはよう、アイカちゃんだよね?」
「は、はい」
「昨日【ハッピーメール】で約束していたショーイチだよ。今日はよろしくネ」
「こ、こちらこそ」
「あ、やっぱり緊張しているのかな?」
「(コクン)」
「もし嫌だったら、ここでバイバイしても構わないから正直に教えてね」
「ぜ、全然大丈夫です」
「ホント? 良かったぁ。じゃ、さっそくだけど行こうか」
「は、はい」
腫れものに触れるかのように、慎重に彼女を導いて行く筆者。アイカちゃんがうつむいているのをいいことに、横目でじっくりと彼女を値踏みする。
体型はちょいポチャといった感じで健康そうなイメージ。胸は大きそうで最低でもEカップ以上はありそうだ。ショートカットの黒髪と白い肌と白いワンピースの対比がまぶしいくらいである。
この純朴そうなアイカちゃんをどうやって可愛がってやろうか、などと妄想しているうちにホテルに到着。無事に部屋に入りはしたものの、まだまだ彼女の緊張は解けていない様子だ。それならとしばし会話を続けることにした。
まずアイカちゃんを二人掛けのソファーに座らせる。いつもならその隣に腰を下ろすところだが、ガチガチに緊張している彼女に近寄りすぎるのは得策ではない。そこで筆者は少し離れたベッドに腰掛ける。
「やっぱりまだ緊張してるのかな?」
「さ、さっきよりは緊張してないです」
「もしかしてああいうサイトで男の人と会うの慣れてないのかな?」
「(コクン)」
「そっかぁ。でもとりあえず安心して。俺は女の子の嫌がることができない性格だからさ」
「は、はい」
「むしろ、女性に尽くすのが大好きだから今日は俺の事を召使いとでも思えばいいからさ」
「え?」
「アイカちゃんの言う事をなんでも聞く召使いって思ってもらっていいんだよ」
「そ、そんなの悪いです」
「いきなりはちょっと難しいかもね。でもアイカちゃんの嫌がることはしたくないから、何かあったらスグ教えてね」
「はい」、顔を上げて頬笑みながら答えるアイカちゃん。
「あ! その顔、すんごくイイ!」
「え?」
「今日一番イイ顔してたよ。もっとその顔を見たいな」
「は、恥ずかしいです」
「大丈夫! エッチの時は部屋を暗くするから安心して」
「ショーイチさんてメールに書いてた通りなんですね」
「ん? なにが?」
「とても優しくていろいろと気を使ってくれるから」
「そ、そうかな? でもエッチが始まったら急に変わっちゃうかもよ」
「フフ、そんな風には見えないです」
「あ! また笑ってくれた!! その顔、ホント可愛いなぁ」
「やだ、やっぱり恥ずかしい」、両手で顔を隠すアイカちゃん。
以前の筆者なら、こうしたエッチの前の会話は面倒でしかなかった。いちいちご機嫌を取ることなんてただただ面倒なだけだし、さっさとエッチを開始したくてたまらなかったものだ。
しかし、ここ最近はこうした会話もエッチの前戯の一部と思えるようになってきたのである。アラウンドフィフティーのトコショーではあるものの、まだまだ成長途上の身なのだ。
その後、別々にシャワーを浴び、部屋を暗くしてベッドイン。