躍進の秘密は信心にあり!? 売れっ子創価芸人の秘密


 それからAは毎日ネタを作りながら祈祷に励むことになる。1年が経ち、2年が経った。「何でも願いが叶う」なんて嘘だと思った。それでも、とにかく続けるしかなかった。「お笑いが好きだったからでしょうね。他に叶えたい願いはなかったですから」と、Aはそう過去を振り返ることがよくあるらしい。

 ネタ番組の全盛だったころ。Aは、各局がこぞって放映していた番組のオーディションを受け続けた。しかし収録までは行くもののなかなか放送されない。そんな中、突如舞い込んだネタ番組からのオファー。しかも生放送だという。だが、生放送だけに、ネタの時間はシビアだった。急きょ、それまでキャラクターコント一筋だったネタを漫才に変えた。そうするしか番組の提示した時間を守ることができなかった。そのときの放送をきっかけに、Aの芸人人生は一気に花開いた。

 Aは、「学会の教えによって今の自分がある」と言って憚らないという。そして、入信してから毎日教えを実践しながら2年以上もテレビに出られなかったのは、コントから漫才へ移行するための時間だったのだろうと語り、コントで世に出ていたら、それこそただの一発屋だったかもしれないと言う。Aは、今でも何かに迷うことがあれば信濃町に行き、学会本部で祈りを捧げる。

 Aの話を聞いて、記者には創価学会の教えがよくわからなくなった。よくわからないというのは、つまり、学会の教えがすごく当たり前と思えるからだ。そこにカルト的な狂信は見当たらないし、努力をして、それが成功するように祈るなんてことは自然のことだろう。

 また同時に、是が非でも売れたいというAの強い気持ちこそが、Aの成功を支えているとしか思えない。矛先を見失ったAの強い意志が、たまたま創価学会に向けられたというだけなのではないだろうか。それが、インチキ占い師であってもおかしくないし、たとえインチキ占い師に騙されたとしても、Aがその強い意志を持ち続ける限り、Aは成功したに違いない。つまり、教えを実践したから成功したのではなく、何年もの間、教えを実践することができるほどの強い目的意識があったからこそAは成功したのだ。
(文=峯尾/http://mineoneo.exblog.jp/
著書『松本人志は夏目漱石である!』(宝島社新書)

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