AKB総選挙、ネガティブ記事のウラに「朝日VS読売」の構図が…

AKBIMG_1601.jpg53位にランクインした松井咲子/撮影=後藤秀二

 絶対的エースの前田敦子が欠場したにもかかわらず、フジテレビで生中継され、138万4122票が投じられるなど過去最高の盛り上がりをみせた「第4回AKB総選挙」。翌日にはスポーツ紙やテレビのワイドショーが大々的に報じるなど会場の熱気を伝える中、盛り上がりに水を差すような記事が「朝日新聞」に掲載された。

 「『僕が支えなきゃ』貯金53万円で2700票」と題した記事で、同紙の記者は三重県から上京し会場となった日本武道館に駆けつけた会社員の男性(22)を取材。男性の推しメンはAKB48のチームKに所属する現役音大生の松井咲子。5月の中間開票速報では、開票日に武道館で名前が読み上げられる64位以下の「圏外」だった松井。男性は昨冬、握手会で松井に「いっぱい票を入れるよ」と伝え、松井が「破産しないでね」と返すなどのやり取りがあったという。男性はその時の言葉通り、CDを買うよりも安値で投票権をゲットできるネットオークションを主に利用。53万円の貯金をはたいて約2,700票を投じた。「僕が支えなきゃ、と親心みたいな気持ちも芽生える」とコメントしている。

 この男性のおかげもあってか、松井は昨年の38位よりも大きく順位を下げたものの、6,068票で53位にランクイン。票数は拮抗しており、64位の小森美果(AKB48・チームB)ともわずか660票差だったため、この男性の大量投票がなければ圏外に沈んでいた可能性もあったのだ。

「昨年の総選挙の際には、同一メンバーに1人で1,000票を投票した熱烈なファンがテレビで紹介されたが、2,700票も投票したファンはなかなかいないのでは。もし、彼の投票のおかげで松井がランク入りしたのならば、ファン冥利に尽きるだろうし、松井もうれしいはずだったが……」(スポーツ紙デスク)

 ところが、この記事に対しネット上で賛否両論が巻き起こると、松井本人は7日付けの「Google+」で「言ってもいない言葉が取り上げられている」、「その言ってもいない言葉を信じている方が多いことが、何より悲しい」とコメント。翌8日には、前日に泣き明かしたのか「案の定、目が腫れよった」と書き込んだ。

 実際、現行のシステムでは、そこまでの大量投票はなかなか難しいようだが…、

「CDを購入するか、AKB48も含めた関連グループのモバイルサイトの登録が投票の条件だが、携帯機種を複数持っていない場合、せいぜい投票できるのは1人10票が限度。後はCDを買うしかない。そこでCDの単価から計算すると、2,700票入れるには最低でも400万円以上は必要。朝日本社にはファンと思われる読者などから『どう考えても計算が合わないのでは?』という問い合わせが複数あるようだ」(週刊誌記者)

 盛り上がる総選挙に対してかなりネガティブな記事だったが、この記事が出た背景には朝日VS読売の構図が関係しているようだ。

「読売新聞は創刊135年記念のイメージキャラにAKBを起用するなど関係が深い。AKBが8月末に行う3日連続の東京ドーム公演日は、メンバーの高橋みなみが読売新聞本社を訪れ、渡辺恒雄会長から告げられるというカタチで発表されています。今年3月、朝日はプロ野球・巨人の選手に入団時に渡った巨額の裏金問題をすっぱ抜き、読売は昨年11月に巨人の球団代表を解任された清武英利氏の“仕掛け”と疑い、全面戦争に突入。そんな両社の関係も今回の松井の記事掲載の背景にあったようだ」(同)

 「53万円で2,700票は白か黒か?」は、投票したとする男性のみぞ知るところだが、まるで強欲なホステス並の「破産しないでね」発言を報じられた松井のショックはかなりのものだったに違いない。

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