ビビアン・スーに反日疑惑!? 世界から批判を受けた残虐”抗日映画”に自腹で出資!

bibian0914.jpg※画像はCD+DVD『Beautiful Day』より

 台湾出身のマルチタレントのビビアン・スーが、日本人が台湾先住民たちに首を刈られるなどの残虐な手法で殺される抗日的映画『賽徳克・巴莱(セデック・バレ)』に出演し、同作が先日開催されたベネチア国際映画祭で、複数の海外メディアからその残虐性を厳しく批判されたことが、ネットや9月13日発行の「週刊アサヒ芸能」(徳間書店)で取り上げられ、話題となっている。

 問題の映画は、1930年に日本統治下の台湾で起きた、台湾の先住民族による武装蜂起「霧社事件」をリアルに描いた作品だ。前後編2時間ずつある中、前編は先住民族が霧社村の各地の駐在所や学校の運動会に乱入し殺りくを繰り広げるシーンが大半を占め、先住民が大きなナタで日本人憲兵の首をはねる様も数多く登場するという。

 香港のニュースサイト「鳳凰網」は、ビビアンをはじめとする役者の演技は評価したものの 、「殺りく場面が多すぎて、日本人を過度に敵視している」と指摘。また、他メディアも蜂起の首謀者であるモーナ・ルダオが「英雄か否か、判断をつけかねる」と厳しい声を上げている。そんな作品に、ビビアンは出演したばかりか、その制作費の不足分を自腹で補うほど入れ込んでいる。

 1990年代後半の人気バラエティ番組『ウッチャンナンチャンのウリナリ!!』(日本テレビ系)にレギュラー出演し、同番組から生まれた音楽ユニット「ブラックビスケッツ」で人気を博した彼女。2004年からしばらく台湾で女優・歌手業に専念していたが、昨年3月、7年ぶりに日本での活動を再開し、最近では佐々木希や吉高由里子といった注目の若手タレント・女優と並んでCMに出演するなど、日本で本腰を入れて活動しているように見えただけに、ネット上でも疑問の声が上がっている。

 ビビアンが演じるのは、日本人化された先住民族の高山初子(台湾名:オビン・タダオ)。対立する日本人と先住民たちの間で板挟みになる役どころだ。台湾と日本、2つの文化の間で生きるビビアンに重なる設定だが、今回のこの役が、あまり知られていない彼女の一面を改めて世間に知らしめることとなった。ビビアンのホームページのプロフール欄に「タイヤル族名:Bidai Syulan」とあるので、ファンの人にはすでに周知のことだが、彼女の母方が、台湾の先住民族タイヤル族なのだ。また、母親は原住民芸文産経協会の理事長も務めている。

 上記のようなバックグラウンドがあるならば、本作に思い入れが深いのもうなずける。しかし、その思いの中に抗日感情も含まれているのかが気になるところだ。台湾在住のジャーナリストが、「週刊アサヒ芸能」において次のように指摘している。

「この作品に出演するために他の多くのオファーを断るなど、思い入れが強かったのは事実。ただ、反日思想からというよりも、彼女の祖母が先住民族出身ということもあって、若い世代に先住民の歴史を知ってもらいたいという気持ちが強かったようです」

 同作の監督である魏徳聖(ギ・トクセイ)も、インタビューなどにおいてその点に触れられると、「抗日映画を作るつもりはない」と明言している。

 魏監督は、前作であり第一作の『海角七号』(2008年)が台湾で空前の大ヒットを記録し、ホウ・シャオシェン(『赤い風船』)やジョン・ウー(『レッドクリフ』)といった巨匠たちから絶賛された実力派である。そんな本作には、ジョン・ウーがプロデューサーとして、また日本からは国内外の美術賞の常連である種田陽平(『スワロウテイル』『ヴィヨンの妻~桜桃とタンポポ~』)も美術監督として参加しており、”ただの抗日映画”とやり過ごすには、もったいない要素がいくつもある。

 事実、上映後の拍手が3~5分続けば好評といわれるベネチア国際映画祭で、本作は10分以上の拍手が続いたというから、一定の評価は受けていたようである。

 しかし、同作が日本で公開されるのは、なかなか難しいのかもしれない。アメーバブログ上にある公式サイトが、今年の6月で一時休止しているのだ。理由は「制作会社の諸事情により」とあるが、映画ができても日本での宣伝に力を入れないのは、日本での上映自体を視野に入れていないようにもみえる。

 しかしそれにしても、フジテレビの韓国偏向放送問題や、先のロンドン五輪アジア予選における中国メディアの”なでしこ叩き”などで、現在、一部の日本人たちのアジアの隣国たちに対する思いがより複雑なものになっている中、抗日・反日思想はないにせよ、霧社事件を扱った作品に並々ならぬ思いを見せてしまったビビアンは、なんとも間が悪いといえる。

 「たまの間の悪さも 大事なんだね”タイミング”♪」といった具合に日本国民に理解をもって受け入れてもらえるのかどうか、注目である。

『Angel―ビビアン・スー写真集』

 
トップレスヌードも披露してました

amazon_associate_logo.jpg

men's Pick Up