
恋愛の酸いも甘いも知り尽くした熟年の女性タレントたちが、女性の肉体・セックス・オトコについて赤裸々に語り合う深夜番組『極嬢ヂカラ』(テレビ東京系)が人気である。人気と言っても、深夜であるのに高視聴率を獲得しているとか、番組で紹介した商品やスポットが大流行しているとか、そういった事情ではない。YOU(45、バツ2)や杉本彩(41、バツ1)、テレビ東京アナウンサーの大橋未歩(31、新婚)ら出演女性陣が、あまりに過激な発言を繰り出すため、注目を集めているのだ。
中でも、いち会社員であり、アナウンサーという職業ながら、性生活について自身の経験や意見を語る大橋アナの発言は、特に高い注目度を誇る。例えば、こんな具合だ。
・夫である城石憲之との初エッチについて
「(付き合い始めてから)わりとスグかな」
・一夜限りの肉体関係について
「若い頃はありました」「した後に、自分が安くなったような気がする」
・月経終了間際の膣内洗浄について
「(使い切りビデを手に持ち)これを実際に膣の中に差し込んで押す」
・性欲の波について
「女の人って30代でまた、セックスを好きになる波が来るって言いますよね」
・YOUに対して
「私のこと、『セックス大好き』みたいに思ってます?(笑)」
穏やかな微笑をたたえる麗しい唇から「セックス」という単語が頻繁に飛び出すのだから、驚きである。YOUはエロ話にノッてくるときの大橋アナを「大橋さんが女子アナの鎧を脱いだ!」と評しているが、当の大橋本人は「この番組では、(鎧を)最初から着ていません」と飄々としたもの。30歳を超え、一度は結婚を経験すると、こんなにもあけすけになるものだろうか。他の出演者も積極的に自身の性体験を明かすうえ、過去の男性たちについて「チ●コのサイズが……」「前戯が下手」などバッサリ斬るので、女性という生き物に幻想を抱いているメンズ諸兄には視聴をオススメしない。
さて、16日に放送された回には、百戦錬磨の肉食系女性陣に混ざって、なんと「まだ一度も男性経験がない」と公言する森三中・黒沢かずこ(32、未婚)がゲスト出演した。狼の中に放り込まれた羊のように怯えた目つきで、非処女の女性陣とおそるおそる言葉を交わす黒沢。ベッドの話になると、隣に着席した同じ女性芸人のクワバタオハラ・小原正子(34、未婚)に目で助けを求めていた。まさに子羊である。これまでにも黒沢は「男性と交際経験がない」「処女です」と言い張ってきたが、今回の番組により、それが嘘ではなかったと証明されたようだ。
黒沢いわく、「他人が(自分の)体の中に……なんて」想像もつかないことらしく、肉体的な接触への恐怖心が未だに強いようである。頑なにヴァージンを守る黒沢に対し、共演陣は「セックスは精神的な結びつきだから。好きなら大丈夫」とアドバイス。つい先ほどまで「芸能人って、ヤル場所に困りますよね。特に一夜限りの相手の場合、相手の自宅に隠しカメラが仕掛けられてないとも限らないし、自分の家には呼びたくないし!!」と憤っていたYOUに、「精神的な結びつき」などと言われても、困惑するばかりだと思うが……。また、黒沢は処女貫通の際にシーツが汚れることについても「恥ずかしい」と気にしており、小原に「好きだったらそんなのも愛おしく思えるもんよ~」とたしなめられていた。
黒沢は自身の体型にも強いコンプレックスを持っており、尻の肉が固くなり象の皮膚のような質感になっていたり、腋だけは他人に見られたくなかったりと、課題は多そうだ。しかし「デブ専ではないのに私(黒沢)を選んでくれる人がいい。たまたま好きになったのがデブだっただけ、みたいな」と発言したときは、さすがに他の”極嬢たち”から「キレイになる努力をしなさいよ! みんな努力してんのよ!!」と一喝されてしまった。
体型こそ太めだが、顔立ちは美形かつ愛らしく、性格は控えめで物怖じするタイプ、と、特にネット住民に愛されそうなキャラクターの黒沢。彼女に「王子様」が現れる日は来るのだろうか。この番組でのアドバイスを機に、黒沢に春が訪れるとよいのだが……。ただ、「ヤリ手の先輩」として恋愛を謳歌しているYOUや杉本、小原も、決して「お手本」というワケではないので、誤解して妙な方向に舵を振り切ってしまわないよう忠告したい。
(文=清水美早紀)
『Elegancia―Aya Sugimoto Style Book』
生涯現役!!
皆様の素敵な夜のために……