
先週末、総合格闘家の桜井”マッハ”速人がボクシング会場で酒に酔い、飲み物が入ったコップをリングに投げ入れるという暴挙に出てファンや関係者の顰蹙を買った。
”事件”が起きたのは、10月23日に後楽園ホールで行われたボクシングの「レイジングバトル」大会。知り合いのボクサー山口裕司選手がバッティングによる負傷判定で不完全燃焼のまま敗れると、リングサイドで観戦していたマッハは取り巻きと共にリングに何度も飲み物を投げ入れた。マッハは怒った主催者によってつまみ出されたが、その後も興奮してスタッフに詰め寄るなど反省の色はなかったという。
長く日本格闘技界の最前線で活躍してきたマッハは、今年の「DREAM」のウエルター級GP一回戦では青木真也をわずか27秒でKOし、日本人で唯一ベスト4進出を果たして健在ぶりを見せた。だが、路上で喧嘩になった土木作業員にパンチで”KO”されて大けがをしたり、プライベートで撮影して楽しんでいたとみられるハメ撮り映像が3本も流出したり(1本は顔射シーンもアリ)、トラブルの多さが目立つ格闘家でもある。
リングが神聖な場所であることを最も知っているはずの格闘家が、そのリングを汚したこの事件に、当然ながら失望の声を上げるファンは多かった。
事件の翌日、マッハは自身のブログに謝罪文を掲載。
昨日のボクシングで仲間の判定を不服として騒ぎ立て、皆さんを混乱させてしまい、すいませんでした。ビータイト関係者及び、会場にいたファンの方々に深くお詫びいたします。
申し訳ございませんでした。日頃から自分を応援してくれている方々にもご心配お掛けして申し訳ありません。
一応は反省の態度を見せたのかと思われたが、その後のエントリーでは
「酒はキチガイ水と言う語源があります。酒は怖いですね。」
「俺、酒スゲー弱いんだ。本当に。」
「だからすぐに酒に飲まれちゃうんだよ。」
などと綴り、”酒の失敗”であることを強調。
彼を取材した経験もある格闘技ライターはこう語る。
「以前から、格闘技会場でマッハ選手が仲間と酒を飲みながらリングサイドでバカ騒ぎをしている姿は目撃されています。いつかはトラブルになるんじゃないかと冷や冷やしていたのですが……。普段は好人物で格闘界の中量級をずっと支えてきたマッハ選手をリスペクトする選手や関係者も多いだけに、こういった行動は本当に残念です。それにマッハ選手といえば、2003年のPRIDE男祭りで、パンチ力を増強するため試合中にコインを握っていたのではないかとの疑惑もありました」
マッハは人気選手として格闘技界に影響力があるだけでなく、「青少年育成」を掲げた自身の道場で門下生を抱える指導者の身でもある。チンピラまがいの行為は「酒が入っていたから」で済まされるべきではないだろう。
(文=ローリングクレイドル)
オトナなんだから、飲み方覚えて