押尾被告、実はSEXに自信がなかった? SEXドラッグとしてのMDMAとは

oshio02.jpgLIV『The first chapter…』

 合成麻薬「MDMA」を使用したとして麻薬取締法違反罪に問われたタレント・押尾学被告の初公判が開かれ、検察側が懲役1年6カ月を求刑し、結審した。押尾被告は「(間違いは)ありません」と起訴内容を認め、過去にも米国のクラブなどでMDMAを使用したと述べたものの、死亡した田中香織さんの容体急変から通報するまでの”空白の3時間”には触れなかった。初犯のため執行猶予が確実視されているが、今後は保護責任者遺棄致死罪での立件、起訴が行われるかに注目が集まる。

 さて、押尾被告と田中香織さんが使用したとされるMDMA。これは、元々はPTSDの治療など医療目的に使用されていた経緯があり、比較的安全性の高いドラッグとして知られているため、複数の専門家が「MDMAでの死亡事故」に疑問を投げかけている。

 にもかかわらず、死亡事故が後を絶たないのは、流通している物の大半が純粋なMDMAでないからだという。違法薬物に詳しい人物に話を聞いた。

「MDMAは効果と比較すると製造コストが高く、麻薬で商売をする人々にとっては”おいしい商品”ではないため、十数年前まではあまり流通してなかった。しかし、粗悪な覚せい剤であるPMA(パラメトキシアンフェタミン)などを混ぜ合わせ、純粋なMDMAの成分量を減らしても同じ効果が得られる製造法が開発され、世界的に流行するようになりました」

 この混ぜ物こそが”死神”であり、PMAはMDMAとは比較にならない麻薬作用と身体へのダメージがあるという。さらに、粉を合成する段階で偏りが出て、混ぜ物の方ばかりが多量に含まれた「ハズレ玉」が製造されることもある。何が入っているか分からないという点で、MDMAは覚せい剤やヘロイン以上に恐ろしいドラッグだともいえる。

 死亡した香織さんが飲んだ錠剤は相当に粗悪なものだった可能性が高い。公判では押尾被告は香織さんがMDMAを用意したと主張したが、押尾被告が渡米した際に現地で入手した麻薬を持ち帰った可能性も一部で指摘されており、そこでつかまされた粗悪品を香織さんとの情事に使用したことも有りうる。

 事件後には、写真週刊誌『フライデー』(講談社)において、押尾被告と米国のホテルで何度かセックスをしたという元ホステスの女性が、押尾被告に勧められるがままに薬物らしき錠剤を飲んで性行為をしたことで失神し、押尾被告自身も全身から汗を噴き出して倒れ込むなど危険な状態に陥っていたと告白。さらに、女性は錠剤の入ったビニール袋を日本に持ち込むよう頼まれたとも話している。

 MDMAは別名”ラブドラッグ”とも呼ばれるが、押尾被告が危険な目に遭ってもやめられないほど、「薬物セックス」は気持ちいいものなのだろうか?

 「MDMAは、男性は性欲が抑制される効果が出ることもあり、性行為中に勃たなくなってしまうなど、セックスとの相性はあまり良くありません。皮膚が敏感になって女性の快感が高まるのは事実ですが、裏を返せばテクニックに自信のない男が女をイカせるために使うことが多いともいえます」(前出)

 数々の浮名を流してきた押尾被告にしては情けない話だ。男として生まれたなら、そんなセコイ真似をせずに正々堂々と女性と”勝負”したいものである。

(文=ローリングクレイドル)

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