みんな大好き、ぼくらの筆おろし! 後藤寿庵『童貞印』

eroai12_main.jpg全裸と陰毛の美学。ぼくの童貞奪ってください!
女性リードエロマンガの傑作がまた一つ誕生です。

後藤寿庵『童貞印』三和出版

 自分はロリマンガの方が好きなんですが、この表紙ゾクゾク来ましたよ。見てくださいよ、たまらんでしょ!? 何がエロいって、熟れた体もそうですが、この髪の毛と表情。分かりますか、童貞を温かく見守る女性の構図ですよ。

 作者の後藤寿庵氏と言えば、童貞少年物の第一人者(ショタ物も描いてます)。出てくる弱気な少年たちが女性たちに童貞を奪われることに特化した作品の数々を描いています。どちらかと言うとマッシブな女性ががっつんがっつん奪うのではなく、優しく包みこむように年上の女性が純情心を持って抱いてくれたり、同じくらいの年頃の子と遊び半分で初体験に転げ込んだり、という展開なので、読んだ後のドキドキ感と安心感がハンパじゃないのです。

 まずドキドキ感の方。とにかく出てくる男の子たちみんなガツガツしていない、いわば草食系。まだ女の子の手を握るのも恥ずかしいという子ばかりです。そんな少年たちが顔を真赤にしながら女性たちに迫られるときたら、こりゃ気持ちがシンクロもしてしまうってもんです、自分は今初体験、いつの間にか裸になって、相手の女性も裸、勃起も見られている……ね、ドキドキするでしょう。

 そして安心感の方。初体験を女性にリードされて奪われる、という展開はとてもありがたいんですよ。女の子が何を考えてるか分からない、怒らせたり悲しませたりしそうで怖い、という初体験ならではの感覚が、女性側から迫ることですべてこそぎ取られています。セックスする理由が、基本的に無い。快楽特化なのです。「したいところでされる」という多幸感! これが読んでいてびっくりするほどホっとさせてくれるんです。

 筆おろしをしてくれる相手は同級生、先輩、友人のお母さん、妹、お姉ちゃんなどなど。童貞ものというくくりなのでロリから熟女まで幅広くカバーしているのも見逃せません。

 徹底しているのは、”陰毛”の描き方。女性側が幼い外見だろうとなんだろうと、陰毛がエロティックに生えているのは重要なポイント! ロリ陰毛好きって実は意外に多いと思うので、そういう属性がある人は要チェックです。想像してみてくださいよ、自分が中学生くらいの時に、同級生の女の子も自分も全裸で、陰毛にこすりつけたらと考えると……すごい興奮しませんか。クラスメイトの陰毛が見える、というシチュエーションへのこだわりが、ハンパではないほど詰め込まれています。

 個人的に一番オススメなのは、表紙にもなっている短編の一つ「夜這い村」。タイトルのまま、田舎の村に行ったら夜這いの習慣が根づいていて、若い少年は村中の女性からイタダキマスされちゃうというおはなし。普段は色気無く土まみれで働く年上女性が、夜は女の顔を見せて月夜の中全裸で迫ってくる様がもうね、本当に美しいんだ。日本の持つ「性の夢」を、そのままに描き出した作品です。

 性を謳歌する女性と、もじもじ照れる少年、どちらもベテランのタッチできっちり描き上げられています。

 自分は夜これを読んでから寝ることが多いです。女性の陰毛の描き方に、不思議な安心感の魔法がかかってるんですよね。激しくいやらしい、だけど癒し系な作品だと思うのです。
(文=たまごまご/たまごまごごはん

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