相次ぐ「脱法ハーブ」の悲劇…芸能界や格闘界でも蔓延中

0627drug_main.jpg※イメージ画像:Thinkstockより

 今月24日、東京・池袋西口の繁華街で車が暴走して7人が死傷する大惨事が発生し、運転していた飲食店経営の名倉佳司容疑者(37)が危険運転致死傷容疑で逮捕された。名倉容疑者は警察の調べに「脱法ハーブを吸って運転した」と供述しており、昨今増加している脱法ハーブ絡みの事件だったことが判明。通行人によって撮影された、運転席で口からヨダレを垂らしながら意識朦朧としている名倉容疑者の映像がテレビでも流され、お茶の間に衝撃を与えた。

 名倉容疑者は取り調べに対して「池袋に買い物に来たついでに脱法ハーブを購入し、運転する前に車内で吸った」と語っており、過去にも吸引したことがあると供述。家宅捜索によって自宅と車の中から脱法ハーブらしき物が見つかっている。

 この衝撃はなぜか格闘技界にも波及。名倉容疑者が人気格闘家の山本“KID”徳郁(37)の元マネジャーだったと『東京スポーツ』が報じたことで、その背景がクローズアップされているのだ。

 同紙によると、山本は現在「KRAZY BEE」という格闘技ジムを主宰しているが、その前身にあたる「KILLER BEE」時代に名倉容疑者は重要なスタッフとして携わっていた。ジムの立ち上げから参加していたといい、巨体でコワモテの風貌ながら腰が低い人物だったという。「KRAZY BEE」に移行するタイミングでジムから離れ、現在は六本木でクラブを経営している。

 思わぬことで注目されることになった山本は、08年に俳優の窪塚洋介(35)らとともに「大麻パーティー」に参加していたと週刊誌に報じられたことがある。記事には「KIDは葉っぱ(大麻)をやることにまったく罪の意識がない。時々、女房と子どもを連れてきているが、子どもが横にいても平気で吸っている。女房も皆の前で吸いますね」との関係者コメントも掲載されていた。また、山本の兄貴分である格闘家のエンセン井上(47)は08年に大麻所持の現行犯で逮捕されている。

 脱法ハーブは基本的に大麻に似た作用が得られるとされ、大麻愛好者の間では逮捕リスクのない大麻の代替品として使われる傾向がある。名倉容疑者が脱法ハーブに手を出した背景には、大麻に寛容な山本の影響があった可能性もある。また、名倉容疑者が現在の生業にしているクラブ業界でも脱法ハーブが横行しており、それも事件の要因になったと考えられる。

men's Pick Up