※イメージ画像:『あまちゃん完全版 DVD-BOX3』TOEI COMPANY「じぇじぇじぇ」が流行語大賞に選ばれるなど社会現象になった昨年のNHK朝の連続テレビ小説『あまちゃん』の続編について、岩手県の達増拓也知事が注目発言をした。知事によると、ファン待望の続編をNHKが計画中だというのだ。
『あまちゃん』が同県の地域振興に貢献したとして、達増知事は23日に東京・渋谷のNHKセンターを訪れてNHKの松本正之会長に感謝状を手渡した。その後の囲み取材で達増知事は「（NHKが続編を）考えられている、と漏れ伝わっている」と語った。
『あまちゃん』の続編をめぐっては、ヒロインの天野アキを演じた能年玲奈が「『あまちゃん2』をぜひお願いします」とイベントなどで何度も発言しており、 共演の福士蒼汰らも続編を希望するコメントを発している。また、放送中に松本会長が「（続編が）できないかな？と内部で話をしています」と前向きな発言をしたこともあった。
だが、アキの母親・天野春子を演じた小泉今日子や親友の足立ユイを演じた橋本愛らのオファーが急増し、出演者のスケジュール確保が厳しくなっていることや、脚本を務めた宮藤官九郎が「やるかどうかは俺ひとりじゃ決められないし、続編、再演、スピンオフは基本的に楽しめない性質なので」と消極的なコメントをしたことなどから、続編はないと思われていた。昨年末の紅白歌合戦で『あまちゃん』の特別ステージで最終話の続きとなる“157話”が演じられ、これでドラマが完結したという見方が多かったことも事実だ。
それを覆す達増知事の発言は、続編を待望するファンにとっては嬉しい話だ。実際のところ、続編計画は進んでいるのだろうか。
「紅白の『あまちゃん』コーナーは瞬間視聴率50.0％（ビデオリサーチ調べ、関東地区）をマークするなど大好評だった。それに気を良くした松本会長らNHK上層部が『続編ができないか』と再び制作陣に要請した。しかし、キャストのスケジュール問題などは何も解決していません。宮藤氏ら外部のメインスタッフにも正式な話は全くいっていない。状況は以前と変わっていないはずですが、達増知事にしてみれば地元を盛り上げてくれたドラマが終わってしまい、観光ブームも去ってしまいそうなだけに続編を何とかやってもらいたいという思いが強い。その気持ちが先走って口を滑らせてしまったのでしょうが、続編制作を期待するのは気が早いと言わざるを得ない」（テレビ局関係者）
朝ドラの続編といえば、01年の『ちゅらさん』が時間帯を変えて3度にわたって続編を放送したことがあった。だが、続編制作にこぎつけたのは第1シリーズの放送から2年後。出演者が軒並みブレイクして再結集が難しくなっている『あまちゃん』の場合、仮に続編が作れたとしても更なる年月を要することになるだろう。果たして、その頃に続編が望まれているかという問題もあるが、ファンとしては希望を持ちながら首を長くして待ちたいところだ。
（文＝佐藤勇馬／Yellow Tear Drops）
