木下優樹菜、ファンとバトルで物議…有名人の「晒し上げ」行為の是非

20140114kinoshita.jpg※イメージ画像:『木下優樹菜 裸足のマーメイド[DVD]』リバプール

 タレントの木下優樹菜(26)が、画像共有サービス「Instagram(インスタグラム)」に投稿した写真をめぐってファンとバトルし、そのやり取りが物議をかもしている。

 木下は10日、Instagramに「昨夜飯 ひさびさにごはんつくったw」と料理の写真をアップ。ぶりの照り焼き、きんぴら蓮根、にんじんマリネ、ご飯が一枚の木皿プレートに盛りつけられ、あおさの味噌汁もついていた。ファンからは「おいしそう」といったコメントが多く寄せられたが、あるファンが「おいしそ~やけど皿に緑と赤が足りないね!」と書き込んだことが騒動の発端になった。

 木下は「ごはんのせたらダメ出しきた…赤と緑たりなくてごめんなさいww 爆笑!」と書き込み、該当コメントのスクリーンショットを掲載。その画像には相手のアカウント名も掲載されており、いわゆる「晒し上げ」をしたことになる。さらに木下は該当のコメントをした相手のページに訪問して「皿に緑と赤がたりなくてごめんね」と皮肉めいた書き込みまで残している。

 この言動には批判があったらしく、木下は「これからは言い返しません!約束!ただ!嫌いならフォローしないでください。!見ないでください!以上!」(原文ママ)と事態の収拾を図った。コメントしたファンも「悪気なかったんです ごめんなさい!」と謝罪。これを受けて木下も「謝ってもらえたからさっきの消したぁ 言わなきゃ気がすまない性格。昔から言われたら言い返すし」とフォロワーに報告している。

 当該ファンはコメントの出だしで「おいしそ~」と書いていたことからも分かるように、料理をけなす意図はなく、あくまでアドバイス程度のつもりで書いたようだった。だが、木下が「言わなきゃ気がすまない性格」だったため、バトルに発展してしまったようである。

 当事者同士は「和解」した今回の騒動だが、ネット上では「簡単にキレすぎ」「ヤンキー丸出しだな」「相手が可哀想」「助言と批判の区別もつかないバカなのか」などといった批判が木下に集中。さらには「有名人が一般人を晒し上げる」という行為の是非をめぐっても議論が起きている。

 この行為に関しては、昨年5月に『五体不満足』(講談社)で知られる作家の乙武洋匡氏の発言をめぐって起きた「イタリアン入店拒否騒動」が話題になったことも記憶に新しい。基本的に車椅子で移動する乙武氏は、エレベーターの止まらない雑居ビル2階にあるイタリアンレストランに車椅子の使用を伝えずに予約を入れたが、2階までの移動介助を断られたとして憤慨。店主から「車いすなら事前に言っておくのが常識」などと失礼な態度で門前払いされたと自身のTwitterで報告し、レストランを名指しで批判した。

 この発言によって、レストランには苦情の電話や嫌がらせが殺到。店側は公式ブログで「決して車椅子の方をお断りするつもりはありませんし、差別もしておりません」と弁明することになったが、乙武氏はその後も「なぜウソをつくのか」などと店側を糾弾した。

 車椅子使用の事前連絡に関しては賛否両論あるところだが、店名を名指ししたことについては乙武氏に批判が集中した。この世間の反響でやっと冷静になった乙武氏は「軽率だった。自分でも、冷静さを欠いた行為だったと思う」「あきらかに正常な判断能力を失っていた」と反省。問題の店名入りツイートを削除した上でレストランを再訪し、店主に謝罪するに至った。

 怒りによって我を失い、冷静さを欠いた発言をしてしまうのは誰にでもある。それは芸能人や有名人も同じだ。しかし、乙武氏はTwitterのフォロワーが60万人を超えているだけに、その影響力は非常に大きい。そのような有名人が「晒し上げ」をすれば、批判した相手に向けてファンが攻撃する事態が確実に起きる。実際、乙武氏の発言によって一般のレストランが迷惑を被ることになったが、こういった「晒し上げ」においてファンをけしかける意図が全くなかったとは言い切れないだろう。

 有名人の「晒し上げ」行為について、ネット上では「ファンに攻撃命令出されたらこえーな」「卑怯」「知名度で一般人を恫喝するのってどうなの」といった否定的な意見が目立つ。乙武氏のように「晒し上げ」行為がひんしゅくを買い、バッシングを受けるハメになってしまうこともある。これは有名人のネット利用が珍しくなくなった現代の新たな問題といえるだろう。
(文=佐藤勇馬/Yellow Tear Drops

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