紳助引退ウハウハ芸人 ~口には出さないが心では思ってる!?~

 30日発売の『週刊朝日』(朝日新聞出版)が、島田紳助の引退のきっかけとなった暴力団関係者とのメール106件を全文掲載している。同誌によると、今回掲載されたメールは、05年6月から2年間に渡る、紳助と元ボクシング世界王者の渡辺二郎との間に交わされたもの。先日の引退会見では「この程度で引退しなければいけないんです」と語った紳助だったが、山口組最高幹部を「ぬかりなく接待」し、吉本タレントのイベントチケットに奔走する姿からは、到底「この程度」では済まされない親密ぶりが伺える。

 このニュースに対しネットユーザーは強く反応。「嘘だらけの引退会見」「さっそくボロがでた」「腹が立ってしょうがない」など、もともとアンチ紳助という人々が多いネットの世界であるが、それに輪をかけて非難が続出している。だが、ネットや一部の週刊誌で紳助批判が過熱する一方で、当の芸能界から聞こえてくるのは、先日メンズサイゾーでもお伝えした小倉智昭などのような的外れな擁護発言ばかりが目立つ。

「島田紳助という芸人と親交のあったタレントや有名人は、ほとんどが彼の引退を『残念だ』とか『寂しい』という言い方でコメントしてますよね。ナインティナインの岡村隆史や和田アキ子など、テレビやラジオでそう発言してます。ただ、あくまでもそれは島田紳助の会見での発言を全面的に受け入れてのことでしょう。ここ数日で報じられた一部の週刊誌の記事で、島田紳助と暴力団との関係が、ここまで親密なものだったと明らかにされては、今後彼を擁護するような発言は難しいでしょう」(業界関係者)

 また別の関係者は、今回の紳助の引退騒動について”黙して語らず”の態度をとる業界人は多いと指摘する。

「島田紳助とあまり親交のないタレントからの意見というのは、暴力団絡みということもあってか、ほとんど見られなかったですね。もっともメディアがコメントを取りに行かなかっただけということかもしれませんが。ただ、何も言わないタレントの中には、島田紳助の引退にガッツポーズをしている人たちも多いでしょう。特に紳助と直接いざこざのあった東京03なんかは、23日の引退会見の夜は祝杯をあげたかもしれないですね(笑)。まあ、これは冗談としても、あれだけ芸能界で強い影響力を誇示した人ですから、その人の引退ということで風通しの良さを喜ぶ人も多いでしょう」(番組制作会社関係者)

 さらにこの関係者は、紳助引退を喜んでいるであろう芸人について言及してくれた。

「あくまで推測ですが、以前から一部の週刊誌などで不仲説が取り沙汰されていた森三中の大島美幸なども、紳助の引退を喜んでいるのではないでしょうか。夫婦揃ってと言った方が適切かもしれません(笑)。それから、だいぶ昔ですが、番組収録中にボコボコにされたという記事が『実話ナックルズ』(ミリオン出版)に載った麒麟の田村裕なんかも同じことが言えると思います。紳助は同じ事務所の後輩に相当厳しかったようですからね。彼に気に入られなかった吉本の後輩は、大なり小なり窮屈な思いをしたことでしょう。また、自身の番組にはほとんど決まったメンバーしか出演させなかった紳助の引退を、在京の芸人たちは喜んでいるはずです。吉本芸人と違って、東京の芸人には縦社会という意識が薄いですからね。紳助のようなタイプのタレントがいなくなるってことは、それだけで喜ばしいことと言えます。もちろんそんなことは口に出して言いませんが、心の中で万歳三唱している芸人さんは多いでしょう」(前出)

 確かにこの関係者が指摘するように、関東の芸人には吉本のような絶対芸歴主義のような厳しい上下関係という印象が薄い。人を煙に巻いたような芸風を持つおぎやはぎや毒舌でならす有吉弘行といった芸人連中を見れば、それは明らかだろう。そしてこういった芸人たちが紳助とあまり共演していないことは周知の事実といえる。彼らの心中がいったいどんなものなのか、普段のテレビ出演を見ていればおよそ察しが付くということなのかもしれない。もちろん彼らが公の場で紳助引退を喜ぶことはありえないが、今後やってくるであろうテレビバラエティーの大きな変革の中で頭角を現そうとしていることは間違いないだろう。

(文=峯尾/http://mineoneo.exblog.jp/
著書『松本人志は夏目漱石である!』(宝島社新書)

『裏松本紳助』

 
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