2011年”消える”芸能人たちが余裕綽々なワケ

manaberunews.jpg『池上彰の学べるニュース2』海竜社

 12月に入り、街中ではイルミネーションが点灯され、一気にクリスマスシーズンが到来した。今年も残すところあとわずかとなった。そんなシーズン必ず話題になるのが、先日ある週刊誌でも特集されていた”今年ブレイクした芸能人&来年消える芸能人”などの話題だ。

 2010年のブレイクタレントと聞いて真っ先に思い浮かぶのは、マツコ・デラックスや戦場カメラマンの渡部陽一、池上彰の名前だろう。他にも、モデル畑出身のJOYや小森純、”ゲゲゲ”の向井理やAKB48、韓流アイドルの存在などが挙げられるが、とかく前記した3人の活躍は抜群だった。

 だが、そもそもマツコらを純粋な”芸能人”として捉えるのは間違っている。マツコは女装家コラムニストと肩書きにあるように”文筆家”であり、渡部陽一はカメラマン、池上彰にいたってはNHK出身のジャーナリストだ。本業が他にあるにも関わらず、自身のタレント性が抜群だったことから、今年テレビの世界でブレイクしたというわけだ。言わば彼らは腰掛けタレントであり、たとえ”来年消える人々”として名前を挙げられようが、痛くも痒くもない。むしろ消えた方がお得だという意見すらあるのだ。

「今年ブレイクしたマツコさん、渡部さん、池上さんにいたっては間違いなく近いうちにテレビの世界から見なくなるでしょう。3人とも相当強い個性の持ち主ですから、視聴者が飽きてきたというのもありますが、それぞれ本業があるので、自分から徐々に露出を減らす方向に持っていくと思います。これだけ知名度が上がれば本業での影響力は十分ですから」(芸能ライター)

 さらにこのライターは、池上彰を例に文化人のテレビ露出による効果をこう語る。

「特に池上さんは、ジャーナリストとして今年だけでもご自身の著作を15冊以上出版しています。そのどれもがヒットして、今年1年の印税だけでも軽くNHK役員クラスの退職金ぐらいは稼いでいるでしょう。さらに過去の著作も増刷を繰り返しています。文化人は若手の芸人並みに出演料が安く、10万円程度のギャラで出演させられるためテレビ界では重宝される。しかしいくら出演料が安くても、彼ら自身にとっては”お金をもらって、宣伝させてもらっている”状態。出版印税を考えれば、テレビでの大量露出は絶大な効果を持っていますからね」(前同)

 先日、中村うさぎとの共著で発売されたマツコの新刊「うさぎとマツコの往復書簡」(毎日新聞社)も売れ行きは好調だ。渡部陽一にいたっては、まだ著作が少ない状態にしろ、来年の出版予定は重なっているという。

 さらに人材豊富な芸人界は相変わらず一発屋の量産体制を崩していない。手相やパワースポットブームでブレイクした島田秀平など、すでに近頃では見なくなった。が、彼にいたってはすでにいつ消えてもヘッチャラ芸人だ。得意の占いや都市伝説を活かした著作は当たりまくりで、サイト収益や印税で軽く億は稼いでいる。その方面での事業は当分安泰だろう。

 最近一気にテレビ露出が増えたオネエキャラ芸人の楽しんごなども、一発屋の匂いがプンプンするが、いつ消えてもヘッチャラ芸人だ。なにせ、その知名度とキャラを活かしながら活動する整体師としての稼ぎが月に100万円以上あるのだから。

 最近の芸能界には本業を他に持つ副業タレントの存在が目立つ。彼らの目的はテレビ露出で知名度を上げ、本業に活かすということであり、それは彼らの出演料が安いということを意味する。

 そして、不況のあおりで制作費を極力抑えたい局側は、まず出演者のギャラを下げようとする。その結果、現状のように副業タレントが多く起用されるというわけだ。そもそも広告収入を主な収益とするテレビで、現代ではすでにタレント自体も広告媒体となったということなのだろう。
(文=峯尾/http://mineomineo.vox.com/

『うさぎとマツコの往復書簡』

 
安泰?

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