自民女性候補大敗の遠因は「熟女ブーム」の終焉か!?

katayamasatsuki.jpg今回の選挙戦では女のプライドを捨て、土下座巡業までした片山氏だったが……

 2009年8月30日、4年ぶりの解散総選挙で民主党は300を越える議席を獲得して大圧勝。比例区では「民主党候補者が足りない」というような珍事さえ起き、政権交代が現実のものとなった。

 その影で、世間を騒がせた自民党のあの人たちはみな散った。05年の衆院選で初当選した自民党議員たちがつくる「83会」(通称「小泉チルドレン」)は、83名中10名しか当選せず。損耗率88%というのだから、歴史に残る大敗だといえよう。

 05年の当選以来「ゆかりタン」としてネットユーザーから慕われていた佐藤ゆかり候補も、いつの間にか話題にのぼる機会も少なくなり、今回あえなく落選。「ミス東大」の経歴をもつマドンナ候補の片山さつきも再選を果たせなかった。

 

「チルドレン」ではないものの、05年の総選挙を象徴する「刺客」第1号を勤めた小池百合子も、小選挙区で民主党候補に敗れ、比例での復活当選という悔しい結果に。

 もちろん逆風ふきすさぶ中での総選挙であり、長く続いた自民党政治への反感が招いた結果といえる今回の大敗だが、もしかしたら、2000年代初頭から続いていた「熟女ブーム」が終わってしまったことにひとつの原因があるのかもしれない。

 アダルト業界で「熟女」というジャンルが花開いた2000年代初頭。佐藤や片山は、そんな流れの中での当選だった。

「05年の選挙では『美女候補』として中年男性層の得票を集めた佐藤ゆかりや片山さつきですが、今回はメディアにそのような扱いもされていませんでした。現職議員であるということのほうが大きくクローズアップされた、という見方もできますが…」(某紙若手政治記者)

 この4年間の議員としての激務のためか、美女候補だった彼女たちの「劣化」もささやかれている。そもそも、いわゆる「写真整形」によって、選挙ポスターに写っている候補者は、実物以上に美人になっている。当選した後の政治活動で「なんだ、思ったほど美人じゃないじゃん」と思われるのもしかたないところだ。

「どの候補とは言えないですが、写真の修正を40項目くらい細かく指示してきた事務所さんもあったくらい。実物と見比べればわかると思いますが、落選した佐藤さんも片山さんも、ポスターの写真はかなり加工されていますね」(ポスター制作技術者)

 それでは、「熟女ブーム」といえる時代は、もう終わってしまったのだろうか。

「もともとそこまで広く親しまれているジャンルじゃありませんから(笑)。もちろん固定の支持層はいますが、売り上げを比べれば『女子校生モノ』や、熟女よりも若い『人妻モノ』のほうが遥かに上です」(アダルト雑誌編集者)

 前出の政治記者はこうも語る。

「今回の美人候補といえば、民主党から出馬した、石川2区の田中美絵子、東京17区の早川久美子あたりでは。写真を見てもらえればわかりますが、『熟女』というよりも『若妻』という感じで……現代の男性有権者の好みを反映しているともいえます」

 この2人の「若妻」候補を、森喜朗や平沢勝栄といった有力者への「刺客」として送ったあたり、民主党が美女にかける期待の高さがうかがえる。

「07年参院選の『姫の虎退治』で味をしめたんでしょう。今回は小選挙区では順当に(自民党の)森や平沢が勝ちましたが、もし『若妻』に負けでもしていたら、元総理といえど、メンツが保てなくなりますからね」(前出政治記者)

 どちらにせよ、アダルトも政界も、「熟女」から「若妻」方向へと主流がシフトしていることは間違いなさそうだ。

 それでは、衆参ともに第一党を退いた自民党が復活をとげるためには、どんな候補を立てればいいのだろうか。

「自民党系の会派に所属する八戸の美人市議、藤川ゆり候補なら当選は確実だったでしょう。今回の選挙では、自民党からの打診を受けながらも断ったという話を聞いています」(前出政治記者)

 次回衆院選までに策を練っておかなければならない自民党。議員の平均年齢は下がり続けており、もはや「経験豊富な熟女の魅力」では、世の男たちの視線も票も集められなくなっていることは、今回の結果で痛感したはずだ。

 ともすれば、4年後を見越して、今から20代の美女たちに「国政デビューしませんか」と声をかけておくしかないのか。最年少で芥川賞をとったあの人や、クイズバラエティに出演する現役東大生のあの人を議場で見る日も、そう遠くないのかもしれない。

 

『若妻伝説 1』

 
新たな歴史の始まり~始まり~

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