「お待たせ。チサトちゃんだよね?」
「はい。ショーイチさんですよね?」
「うん。待たせちゃったかな?」
「大丈夫です。さっき来たところなので…」
「じゃあ、行こうか」
「は、はい」
あっさりしたもんである。我ながらなんて分かりやすい性格なんだと呆れるが、相手が可愛いコだったり若いコだったりした時との態度の差はでかい。もちろん、初対面の女性がそんなことに気づくわけもないのだが…。
それでも“どうせなら少しでも楽しみたい!”と思い、ラブホ街に向かって歩きながら、少しチサトちゃんのことを持ち上げておくことにした。
「それにしても今日も暑かったね」
「そうですね。嫌になっちゃいますね」
「サイトに“エッチぃ気分”って書いてたけど、そういうことはよくあるの?」
「つ、月に何回かあります…」
「へぇ。それだけなんだ。俺なんか月に30日くらいはエッチな気分になってるけどね」
「ま、毎日ですか!?」
「うん! でも、彼女とかいないから、ひとりで慰めてる感じなんだ」
「へぇ、大変そうですね」
「チサトちゃんこそ彼氏とかいないの?」
「い、いませんよぉ。いたらこういうサイトで遊んだりしないので…」
「そうなんだぁ。意外だなぁ」
「ほら、私ってデブじゃないですか」
「そんなことないって!!」
「えっ?」
「チサトちゃんみたいなのはデブじゃなくて、抱き心地が良さそうって言うんだよ」
「そ、そうですか」
「うん。俺みたいにスケベな男にとってはむしろ有難いくらいだよ」
「フフフ、そんな風に言ってもらえたの初めてです」
「そうかなぁ。俺みたいに考えている男って多いと思うけどなぁ」
よくもまあペラペラと舌が動くものだと自分でも感心する。しかし、出会える系サイトの場合、会った瞬間から愛撫が始まっているようなものなので、より気持ちいいセックスをするために、できる努力は惜しまないのが筆者の流儀なのだ。
そんな会話をしながら、横目でチサトちゃんのボディを値踏みする。
身長は筆者より10センチ以上は低そうだが、体重は下手したらこちらより10キロ近くは重いかもしれない。歩くたびに揺れる胸の動きから、“デブ貧乳”ではないような気がした。
チサトちゃんと二度目のデートをする可能性は、たぶん低い。だとすれば、今日は遠慮なく楽しみたい! そう決意すると、愚息はズボンの中でパンパンに膨れ上がった。