筆者が返事する前に、カラダを寄せてくるつかさチャン。
ぷわぁぁん
呼気に混じってアルコール臭が鼻をついた。
「それにしても寒くない?」
「はい。早くホテルに行きたいです」
「じゃ、とりあえずコレ使いなよ」
そう言って、筆者は首に巻いていたマフラーをつかさチャンにかけた。
「わっ、優しいぃ。ショーイチさんって遊び慣れてそうですね」
「そんなことないよ。つかさチャンが寒そうだったからさ」
「でも、こんな風に男の人からマフラー巻いてもらったの初めて。すごくあったかい」
「それは良かった。さっ、早く行こうよ」
こんなやり取りをしながらラブホに到着。無事にチェックインし、部屋で会話を再開させる。
「なにか冷たいものでも飲む?」
「え?」
「ほら、冷蔵庫の中にソフトドリンクが入ってるからさ」
「じゃあ、ビールとかあります?」
まだ飲み足りないのだろうか。しかし、彼女の酒の強さが分からないので、これ以上飲ませるのは危険かもしれない。その冷蔵庫の中には缶ビールと酎ハイが入っていたが、筆者は嘘をつくことにした。
「うーん、ジュースやお茶しかないや」
「そうですかぁ。じゃあ、水はあります?」
「うん、あるよ」
こうして水を彼女に与え、筆者はお茶で喉を潤すのだった。
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