無事ホテルにチェックインし、部屋に入ると、途中のコンビニで買ってきた飲み物で喉を潤しながら、おしゃべりを再開させた。
「今までエッチで一度も気持ちいいって思ったことがないんだよね」
「はい」
「旦那さんとはエッチしてるの?」
「月に1回か2回くらいです」
「でも、全然感じないんだ?」
「いつも痛いばっかりで、早く終わってほしいなって思ってます」
「痛いってことは、アソコが濡れてない状態なのかな?」
「はい。いつも私がクチで大きくして、固くなったらすぐに入れるって感じなので…」
「それじゃ痛くて当然だね。旦那さんに愛撫してってお願いできないの?」
「ずっと前に一度だけ言ったんですけど、そういうのが嫌みたいで…」
「ほへぇ、信じられないなぁ。エッチって、お互いが一緒に感じるからこそ気持ち良くなるのにね」
「そ、そういうものですか」
「うん。ワカナちゃんって、旦那さん以外の男性経験はどのくらいなの?」
「し、主人以外にはひとりだけです」
「それって、結婚前の彼氏ってこと?」
「はい」
「その彼とのエッチも気持ち良くなかったんだ?」
「はい。その人も全然愛撫してくれなくて…」
「信じられないなぁ。俺なんか、愛撫するためにエッチするようなもんだからさ」
「そうなんですか?」
「俺って、女性が気持ち良さそうにしているのを見るのが死ぬほど好きなんだ」
「し、死ぬほどですか」
「うん。だから、今日はたくさん愛撫させてね」
「は、はい。ありがとうございます」
初対面の男に夫婦生活のことをしゃべるのは相当勇気が必要なはずだが、根が真面目なのか、ワカナちゃんは懸命に答えてくれた。
気がつくと、筆者はそんな彼女の健気なところに惹かれ始めていた。
「でも、あのサイトに登録するなんて、随分思い切ったことしたね」
「私もずいぶん迷いました。でも、知り合いの方とエッチするのは怖いですし…」
「なるほどね。でも、こういうサイトは変な男も多いから、気をつけなきゃダメだよ」
「それは分かってるつもりです。だから、ショーイチさんみたいな人に会えて嬉しいです」
「嬉しい?」
「はい。すごく優しそうなので、安心してお任せできそうです」
「お、おう! 任せておいてよ。絶対にワカナちゃんの嫌がることはしないから、油断しまくっていいからね」
「フフ、ありがとうございます」
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