ライバルが多かったので、正直ダメ元でのアタックだった。しかし、拍子抜けするくらいアッサリとアプローチに成功した。
きっと筆者より先に彼女へメールしていた連中は、挨拶もできなかったり、上から目線だったり、馴れ馴れし過ぎたりと、常識外れのスケベばかりだったのだろう。
やはり奇をてらわず、きちんとしたメールを送って、コチラが常識人であることをアピールすることが一番なのである。
それから数通ほどのメール交換を行い、無事に約束が成立したのだった。
それにしても、筆者はなんて幸せ者なのだろう。顔面偏差値Fランクで50歳近くのオッサンが、高校を卒業したばかりの18歳のコと簡単にヤれてしまうとは…。こんなことができる国は、この日本以外に存在しないのでは?
筆者は右寄りでもなく左寄りでもないが、その1点においてこの日本を愛しているのである。少なくとも、筆者のチンコが現役でいる間は今の平和が続いてほしい、と切に願う次第だ。
待ち合わせ場所は、新宿アルタ前。約束の時間より数分早く到着したのだが、そこにはすでにノゾミちゃんらしき女性が立っていた。
ウヒョーっ! たまらんぜよ!!
ノゾミちゃんの顔は、タレントの福田彩乃を地味にした感じで、清楚な雰囲気を醸し出していた。体型はスレンダーで、JKの制服がよく似合いそうだ。髪型は黒のロングで、その艶々した髪質は若さをアピールしているかのようだった。
焦っちゃ駄目だ! 焦っちゃ駄目だ!!
逸る気持ちを抑えるべく、ブツブツと小声で自分に言い聞かせながら彼女に近づいて行く。
「お待たせしちゃったね。ノゾミちゃんだよね?」
「は、はい。そうです」
「さっき【ワクワクメール】で約束させてもらったショーイチだよ。今日はよろしくね」
「こ、こちらこそ、よろしくお願いします」
「ゴメンね。どれくらい待ったのかな?」
「い、いえ。さっき来たばかりなので大丈夫です」
「そうだったんだ。ま、立ち話しにくいから少し歩こうか?」
「は、はい」
周囲の人混みのせいでゆっくり会話できそうになかったので、彼女を先導しラブホ街に向かって歩き始めることに。
「実際の俺はこんな感じだけど、大丈夫かな?」
「え?」
「怒ったりスネたりしないから安心してね。ここでゴメンなさいしてもいいんだよ」
「えッ?」
「ほら、写メと印象が違うとか、やっぱりキモそうだから嫌だとか思ったら、我慢しなくていいからさ」
「そ、そんなこと思ってないです。全然平気です」
「ありがとう。すっごく嬉しいよ」