まさか挿入の最中にも、筆者顔負けの同時攻撃を仕掛けてくるとは想定外だった。
ドピュっ
アッという間に、最初の1ドピュが出てしまった。
「もうダメ、イクよ!!」
そう叫びながら下から腰を突き動かし、残りのザーメンを吐き出す筆者。
ふぅ。
コンドームを処理しながら、自責の念に駆られる。こんなに気持ち良くしてもらったのに、コチラは手抜き愛撫しかしていなかったのだ。
このまま引き下がっては、男の沽券にかかわる。ここは是が非でも2回戦を行い、汚名を雪がねば!!
「ありがとう、サチちゃん。すっげぇ気持ち良かったよ」
「そう言ってもらえて、嬉しいです」
「さっきは舐め足りなかったから、次はもっとサチちゃんのアソコを舐めてあげたいな」
「えっ?」
「どうだろう? 少し休憩してもう1回しない?」
「え、えっとぉ。ゴメンなさい。今日はもう遅いから帰らないと…」
清水の舞台から飛び降りる覚悟で2回戦の誘いをかけたのに、断られるだなんて…。
サーッ
途端に血の気が引いていった。
「そっか。じゃあ、帰り支度を始めようか」
そう彼女に返事して、筆者はデートの終わりを告げた。
その後、連絡先交換も行わないまま、ホテルを出たところでサヨウナラとなった。
帰り道の間も、ずっと後悔し続けた。筆者だって、たまにはマグロに徹したくなる時もある。そんな時、サチちゃんのようなセフレがいれば最高だったのに…。
逃した魚は大きいかもしれないなぁ。
(文=所沢ショーイチ)