この時点で、ホテルに入ってからすでに3時間以上が経過していた。再び同じように時間をかけて愛し合ったら、終電を逃してしまうことだろう。
かといって、慌ただしくエッチするのもいただけない。ココはあえて1回戦だけで終わらせ、二度目のデートの実現に含みを持たせるのが正解だと思われた。
「じゃあ、しばらくゆっくりしてから帰り支度を始めようか?」
「はい。私もしばらく起き上がれそうにないですから」
こうして、ベッドの上で抱きしめあいながら、まどろむことに。数十分ほどそうしてから、帰り支度を始めたのだった。
シャワーを浴び、着替え終わって部屋を出ようとすると、ナミカちゃんがカバンをモゾモゾと漁ってナニかを取り出した。
「あのぉ、ショーイチさん」
「ん?」
「ちょっと遅れちゃいましたけど、これバレンタインのチョコです」
「え? 俺にくれるの?」
「はい。お礼にしてはちょっと申し訳ないんですけど…」
「お礼もなにもないよ。礼を言いたいのはこっちなんだから」
「貰ってくれますか?」
「もっちろんだよ! ありがとうね。凄く嬉しいよ」
まさか帰り際にバレンタインのチョコを貰えるとは! 上品な包み紙で包装されたそのチョコは、なかなか高級そうだ。
「じゃあ、ホワイトデーにお返ししたいから、また来月会ってくれるかな?」
「え? いいんですか?」
「もちろんだよ。来月じゃなくて来週、いや明日もまた会いたいくらいだから」
「あ、ありがとうございます。今日のことは一生忘れられません」
「いやいや、二度目三度目ともっと気持ち良くなるだろうから、スグに忘れちゃうかもよ」
「フフ、そうなんですか。それはそれで楽しみです」
その後、駅の改札口まで彼女を見送っていきサヨウナラとなった。
自宅に帰り、貰ったチョコの包み紙を開けた筆者。中にはベルギー産の高そうなチョコが入っていた。
そのチョコをポリポリ食べていると、ナミカちゃんからお礼のメールが届いた。
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しょーいちさん今日はありがとうございました(^^)
とっっっても気持ちよかったです!
思い出してまたやばいです(笑)
また連絡してもいいですか?
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即座にOKだと伝え、チョコのお礼もした筆者。
この原稿を書いている時点で、まだ二度目のデートは実現していないが、今から楽しみで仕方がない。
次もプロポーズの言葉を呑み込みながら、全身全霊を込めてマンコを舐めてあげるつもりだ。
(文=所沢ショーイチ)