まっ、もしかしたら緊張のあまり喋れないのかもしれない。ここはひとつ筆者が大人の対応を見せるべきだろう。
ということで、ラブホ街に向かって歩きながら、仕掛けてみることにした。
「俺ってこんな見た目だけど大丈夫?」
「え?」
「ほら、とてもエロそうでしょ? 嫌だと思ったら断ってもらっていいんだからね?」
「ぜ、全然大丈夫です」
「そ、そうかぁ」
「はい」
「…」
って、オイっ!
せっかくこっちが振ってるんだから、お前も「私のほうこそ大丈夫ですか?」と言うところだろうがっ!
はぁ。
もう諦めるしかない。ポッチャリ体型といえど、彼氏がいるくらいだからそこまで太ってはいないだろう。そう勝手に勘違いしていた筆者が悪いのだ。
世の中にはデブ専なる男性が少なからず存在していることを失念していた筆者に落ち度があるのだ。
そうこうするうちに、歌舞伎町屈指の激安ラブホに到着。渋々とその門をくぐり、個室で二人っきりになってしまった。
ろくに会話もしないまま別々にシャワーを浴び、室内を限界まで真っ暗にしてからベッドインすることに。
ベッドの上に横たわっている肉塊の上に覆いかぶさり、軽いキスからスタート。
とてもじゃないが舌を入れる気分になれず、早々にオッパイ愛撫へと移っていく。
チッ!
肉塊のオッパイはDカップほどだった。これが普通体型の女性なら文句ナシなのだが、ゆるキャラみたいな体型にはちょっと不釣り合いの小ささだろう。
オッパイ星人の筆者だが、こんなオッパイ相手では童心に返って戯れることもできやしない。
チャチャっとオッパイ愛撫を済ませ、クンニを行うことにした。
通りに面した擦りガラスから射してくる灯りのせいで、うっすらと肉塊のボディラインが浮き上がっている。
思わず吹き出してしまいそうなくらい手足が短いのだ。
なんて生物だよっ!
ムカっ腹が立って仕方がないが、今さら止めるわけにもいかない。
一刻も早くエッチを終わらせ、この苦痛から逃れることに邁進すべきだろう。