待ち合わせ場所は、新宿アルタ付近の大型靴屋の前。先に到着した筆者は、まだ見ぬタマエちゃんのことを想像して、股間を固くしながら待つことに。
すると、約束の時間の数分前にタマエちゃんがやって来た。
オロっ?
メールで聞いていた通りの背格好と服装なのだが、メガネをかけ大きなマスクを着用していたので顔がさっぱり不明なのである。
ザワワワっ
嫌な予感がしてしまった。ここまで顔を隠しているということは、よほどの不細工ちゃんの可能性が高い。だが、これくらいで折れるような心では出会える系サイト遊びを楽しむことなんてできやしない。
清濁併せ飲み、たとえ泥水であってもお代わりできるくらいのズ太さがウリの筆者トコショー。気を取り直して彼女に近づいて行き、声をかけたのであった。
「こんばんは、タマエちゃんかな?」
「あ、はい。そうです」
「さっき【イククル】で約束させてもらったショーイチです。今日はよろしくね」
「はい。こちらこそよろしくお願いします」
「じゃあ早速だけど移動しようか?」
「はい」
まだ海の物とも山の物とも分からなかったので、いつもより素っ気ない感じで対応する筆者。
ホテル街に向かって並んで歩きながら、様子をうかがうことに。
「もしかして風邪でもひいてるの? それとも花粉症とかかな?」
「あ、このマスクですか? ゴメンなさい。知りあいに見られたくないので…」
「あぁ、そういうことか。この辺に知りあいが多いの?」
「は、はい。職場が新宿なので…」
「なるほどね。だったらしょうがないよね。気にしないでいいからね」
「はい。なんか怪しくてゴメンなさい」
「ううん、謝らなくっていって。なんだったらもうちょっと離れて歩こうか?」
「い、いえ。これだけ顔を隠してたら大丈夫だと思いますので」
「了解。じゃあ、コンビニで飲み物を買ってからホテルに向かおうか?」
「はい」
こうしてコンビニに立ち寄ってから無事にラブホに入室することができた。