キャバ嬢は風俗嬢をちょっと見下していて、風俗嬢は飲み系女子なぞ眼中にない…夜のオンナたちの肌感覚


 飲み系で“実在する”と経験者から小耳に挟んだことがある「ある日出勤したらドレスがビリビリ、靴も盗まれていた」といったイジメも、風俗では、所属の女の子たちが新人イジメをしようと思うほど団結もしなければトラブルも好まず、他人に興味もないと来れば発生のしようがありません。あってせいぜい小物の紛失くらいでしょうか。

 また、チームで仕事をするわけではないので、事情があって急に休んでも女の子同士では利害が発生しませんし、二輪車店でもなければ仕事中に他の女の子と顔を合わせることもないので、「あの子とは仕事しにくい、この子は私の客を奪った」なんてこともありません。むしろ、お客様が気分でいろんな女の子に入るのはよくあることなので、知ったところで「ああ、◯◯様今日はユリちゃんなんだ」と思う程度です。(ドキッとした貴方、このお話はまた詳しくしましょうね)

 なーんだ、思ったより素っ気ないんですね。それでは、私の知っている風俗嬢像とは?

 風俗の女の子というのは、お客様が思っているより着飾りません。ブランド品で固めてバッチリコーディネートしている子って、過去に何人見たかなあ?

 薄化粧で出勤し、最後のお仕事が終わったままのボロボロメイクか、いっそ落としてすっぴんで帰る子がそこそこの数います。店に到着した後でお仕事を待ちながらメイク道具を広げるという子が普通です。

 お仕事に付く度にシャワーなりお風呂なりに入るので、適当にはげかけたメイクで仕事を終え、待機室に戻るなりお客様が帰るなりした後、ハゲた部分を書き足して化粧直しをします。最後のお客様を送った後は帰って寝るだけなので、何もわざわざ化粧し直すことはなく、あまりヒドい見た目でなければあまり気にしていないように思います。

 格好もデニムにカットソー、この季節ならコートを羽織ってマスク程度で帰るので、人気のあの子が、店長をして「裏のお弁当屋のおばちゃんにちょっと似てるよね?」なんてこともあるくらいです。本当に似ていたりしますから笑えません。

 飲み系ではまずそんなに激しくメイクが崩れるようなことをしませんし、職場にお風呂場もないでしょうから、きちんとメイクをしたままの顔で帰るのが一般的ですよね。

 待機中は、集団待機のお店ならこたつで他の女の子とおしゃべりしているかテレビを観ています。他の子に関わりたくない子は、音楽を聴きながらスマホをいじっているか寝るかの2択です。ソープ含め個室待機の女の子は、ほとんど籠もったきり出てきません。廊下で会っても会釈程度、仲のいい子たちや高級店の女の子だったら、挨拶から2、3言交わすこともあるでしょう。

 お酒はみんな普通程度に好きですね。仲のいい子同士ならお仕事終わりに深夜焼肉に行っちゃったりしますよ。ホストに行く子もたまにいると聞くものの、現物は未だ見たことない…くらいの棲息頻度です。これも高級店に行くほど割合が減ると言われています。

 えっ、普通ですって? そうですよ、普通の子たちなんです。超高級店の人気嬢でもデニムで電車通勤ですもの、風俗だって何も特殊な人がなる職業じゃないんですよ。

 えーっ、何か面白い話聞きたいですよね! それでは次回は、「風俗にいた(ひとつまみレベルの)普通じゃない女の子」についてお話ししましょうか。では、次回までしばしお別れを♪
(文=茅原まおみ)

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