眩惑の潜入編

【ニッポンの裏風俗】伊豆長岡:消え行く歓楽温泉の情景 遊べるタイスナックはまだあるのか

20161229DSCF0028.jpg暗い町と店に、明るい笑顔と笑い声が。温泉より癒される瞬間だ

 
 結局、その中のひとりと遊ぶことになった。料金は1万円である。すると、順番なのか、筆者が一番カワイイと思っていた女のコが店の二階に案内してくれるのだった。

 
「今日ハ雨ダカラVIPルームネ~」

 

2016122971.jpg二階のヤリ部屋へ案内してくれる女のコ

 
 コタツの女のコがそう冷やかす。普段は近くのラブホに移動するらしいのだ。二階の部屋に上がってみると、そこには電気毛布入りのフカフカの布団が敷かれていた。

 可愛らしく見えても、脱ぐと体は年齢を感じさせる。子供に吸われきったであろうタレた乳とたるんだ下腹部。タイのどこから来たかと聞くと、

 
「イサーン」

 
 「イサーン」とはタイ東北部のことで、バンコクなどの風俗店で働く女のコはこの地方出身者が多い。

 暖かく柔らかい布団でゴムフェラ、ゴムハメ。それほど楽しくも気持ちよくもないセックスを終えて階下に降りると、さっきのコタツ女が「ヒューヒュー」とまた冷やかすのだった。

 まだ残っているちょんの間スナックがあり、遊べただけでもラッキーだが、あと何年、何カ月、そんな店が残っていられるのか。

 
「ここのスナックも、アタシたちの代で終わりよ」

 
 70代のママはそう言う。温泉旅館は客で賑わっても温泉街は閑散という現状と併せ、風俗店のママたちの高齢化は、温泉風俗にとって切実な問題である。
(写真・文=松本雷太)

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