【事件簿】地元では名士の僧侶が裏で売春クラブを経営

ThinkstockPhotos-143568010.jpg※イメージ画像:Thinkstockより

 社会的な地位があるとか、意義のある仕事をしているからといっても、それでもその人物が犯罪や違法行為に手を染めるケースが少なくないから、世の中は難しい。

 昭和63年(1988)、歌舞伎町で売春クラブを経営していたとして、警視庁保安一課と新宿署は出版社社長(49)と31歳と37歳の台湾人女性の3人を10月31日までに逮捕した。

 その売春クラブとは、バーのような飲食店を装って営業し、従業員女性は台湾人やマレーシア人。客は来店すると店内で女性を指名し、それから一緒に外出して近くのホテルなどを利用するというパターンだ。最近は見かけなくなったが、かつては全国各地の繁華街にしばしば見られたタイプのものである。

 システムは、まず店に女性の紹介料として1万1000円を払い、その後にホテルなどで女性にサービス料の名目で3万円から4万円を支払うというもの。今日の感覚からするとかなりの高額だが、当時はバブル経済前夜で景気が上り調子だったため、この程度の料金設定でもお客が来たのだと思われる。

 クラブの実質的なオーナーは出版社社長で、実際の店の運営は愛人である31歳台湾人女性が行っていた。

 ところが、このオーナーである社長、地元の神奈川県横須賀では寺院の住職を勤め、しかも保護司まで務める人物だった。

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