修学旅行先で学生が集団で遊郭遊び


 筆者もまた、そういう光景を各地の歓楽街で見かけたものである。そして、そうした不慣れな若い男性のグループというのは、ボッタクリにとっていいカモである。「複数で行けば大丈夫だろう」という考えは、色街では禁物だ。百戦錬磨のポン引きやボッタクリの客引きの前では、慣れない男性など何十人かかっても同じである。フーゾクでも飲みに行くのでも、準備を整えて一人で出かけるほうがいい。

 話を戻すと、そうやってかなりの生徒諸君が遊郭へと遊びに行ったわけである。

 しかし、10代のお客が遊郭に何人も訪れて、噂にならないわけはない。すぐに学校関係者の耳に入って、遊んだ生徒が特定された。そして、およそ1週間後の19日、十数名の生徒たちが退学や停学という処分になったという。

 さすがに、最近の高校生諸君が修学旅行先でピンサロやヘルス、デリヘルなどを利用したという話は聞かない。だが、もしかしたらバレないようにしているだけなのだろうか。などと言うのは、はなはだ不謹慎であろうか。

 明治や大正という時代は、現在とは違って娯楽も少なく、エネルギーを発散する場も少なかったようである。遊郭遊びだけでなく、ケンカなどの事件も多かったようだ。

 また、男性同士の関係に走る生徒学生諸君も少なくなかったらしい。何しろ、10代から20代といえば、最も性欲が旺盛で、性に関する興味も強い時期である。別に昔の男性が、現在と格段に違っていたというわけでもないと思われる。違っていたのは、世の中のほうであろう。
(文=橋本玉泉)

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