約束の時間10分前に待ち合わせ場所に到着した筆者。ここに来るまでの間、何度も何度もナナコちゃんの写メを見て目に焼き付けていたので、筆者のテンションはこれ以上ないくらい上がっていたのである。
そして、約束の時間通りにナナコちゃんがやって来た。
おぅおぅ、めんこいのぉ。
顔の下半分が隠れていた写メ以上の可愛さである。そのタヌキ系の愛嬌のある顔は、女優の羽野晶紀の独身時代を彷彿とさせる感じだ。
スケベな顔にならないようギュッと奥歯を噛みしめ、ナナコちゃんに近づき声をかける。
「こんばんは、ナナコちゃんだよね?」
「あ、はい。ショーイチさんですか?」
「うん。さっき【ワクワクメール】でメールしてたショーイチだよ。今日はよろしくね」
「はい。はじめまして。こちらこそお願いします」
「いや、それにしても凄いね!」
「え? なにがですか?」
「写メよりも数百倍は可愛いからビックリしちゃったよ!」
「エエっ、そ、そんなことないですよぉ」
「いやいや、そんなことあるってば! ここまで可愛いとドッキリかなにかと疑っちゃうレベルだよ」
「ふふ、なんですか、それ」
「あ! そうだ。俺って実物はこんな感じだけど大丈夫? 嫌だったらこのままバイバイしてもいいんだからね」
「そんなことないですよぉ。写メ通り優しそうな人で安心しました」
「そっか。でもそれはちょっと違うかな」
「エッ?」
「俺はヤサシイんじゃなくてヤラシイんだ」
「フフ、やだ、ショーイチさんってオっカシイ」
「じゃ、立ち話もなんだから向かおうか?」
「はぁい」
いやぁ、楽しいなぁ。見ず知らずの可愛い娘と出会ってすぐにホテルに向かうだなんて。童貞だった学生時代の筆者がこのことを知ったら、座り小便を漏らすくらい驚くことだろう。己の容姿に絶望しながらもなんとか生きてきた甲斐があったというものだ。
ホテル街に向かって歩き始めたのだが、ここで筆者が驚く事態が発生! なんとナナコちゃんが筆者の左手を握ってきたのである!!
飛び上がりたくなるくらい嬉しい!! だがここで素っ頓狂な声をあげるワケにもいくまい。叫び出したい気持ちを抑え、ソっと彼女の右手を握り返した筆者なのであった。
こうして手をつなぎながら歩いていたのだが、自然と二人の距離も縮まって肩を寄せ合う形となった。
ギんヌっ!!
二人とも厚着状態なので体温が伝わるわけもないのだが、我が愚息は敏感にナナコちゃんのぬくもりを感じとったようだ。それゆえ、これ以上ないというくらい固く勃起してしまったのだ。
キツ目のズボンを履いていたので、チンコが痛くてしかたない。だが、この距離でチンポジを直そうものなら絶対にナナコちゃんにバレてしまいそうだ。そこで少し前屈みの体勢をとり、チンコが痛くならないようにしたのであった。
途中でコンビニに寄ってドリンク類を購入し、いつもよりグレードの高いラブホテルにチェックインした。