遊郭の派手な外観と内装を再現したこだわりソープ


 次に驚かされたのは、準備が整った後の呼び出しだ。通常のソープランドの場合、男性スタッフに呼ばれて個室へ続く入り口のカーテンが開いて、泡姫とご対面となる。しかし『O』では、待合室の前まで泡姫が来て、「○番の旦那様、お待たせいたしました」と声をかけられた。これは、待合室のほかのお客さんにも姿を晒すことになり、通常ではあり得ないことだ。

 「夏と申します」と名乗った彼女の姿は、花魁だった。ここから手をつないで個室へ移動することになったが、ふたたび驚くことに。廊下では、ほかの泡姫とすれ違うのだ。まるで、映画『吉原炎上』の世界そのものだと思った。

 独特の世界観に亜然としている筆者に夏さんは、「驚かれました? ほかの在籍遊女を見せることで、写真などのごまかしができなくなるじゃないですか? そのためのシステムです」と説明してくれた。こだわりだけではなく、誠実さも伝わり、やはり期待は高まるばかりだ。

 個室に入ると、花魁姿のままサービスを始めた夏さん。雅やかなスタイルでの即尺は、他店では味わえない感動があった。ここで、さらなる驚きが!

 夏さんが筆者を受け入れるために、肩を出すような独特の着付けをした着物を脱ぎ始めた時のこと。帯をはらりとほどき、袷が御開帳となった瞬間に見えたのは、股間にヒラヒラするものだった。

フンドシだ!

 このインパクトは凄まじかった。夏さんはスレンダーな体型でウエストも引き締まっている。そこにフンドシは凛々しい美しさ! これぞ大和撫子ではないかと思ったほどだ。

 驚きの連続で茫然とする筆者に、「遊女はブラジャーとパンティーなんて着てませんでしたから」と微笑む夏さん。そんな姿を見ていると、股間がうずいてしまうことに。その後、そのフンドシもほどいて…。

 ここからは、いわゆる普通のソープランドと変わりのないサービスとなった。裸対裸なのだから、仕方のないことだろう。しかし、ベッドルームの内装も実に華やかで、つい先ほどまでの夏さんの花魁姿はまぶたに焼き付いており、やはり独特の雰囲気にすっかりやられてしまった。もちろん、フンドシ姿のインパクトも(笑)。

 こういったこだわりを持つ名店に久しぶりに出会え、本当にうれしくなった。そして、風俗は奥が深いことを改めて実感するのだった。
(文=子門仁)

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