結局、ユウちゃんの誘惑に負けることなく、妹系のカナちゃんを選ぶことにした。
アッサリと決めたように思うかもしれないが、彼女を選ぶまでにかなりの葛藤が生まれた。なんだか罪悪感のようなものもあった。それは、選ばれなかったふたりに不備があったワケではないからだろう。目で見て3人の中から選ぶというシステムはありがたかったし、斬新で面白いと思ったが、ひとりだけを選ぶことは想像以上に難しかった。
そんな複雑な気持ちのままプレイに突入。ユウちゃんは、改めて「ご指名、ありがとうございます！」と挨拶をしながらハグをしてきた。先ほどと同じく、爽やかな香りが鼻先をくすぐったが、密着した分、強く鼻に残った。
プレイ自体は、フェラや全身リップなど、ごくごく普通のデリバリーヘルスでのサービスだった。しかし、フェラをされた際、気持ちよすぎて目を閉じると、ふたりの姿が頭に浮かんできた。そして、いろいろ考えてしまった。女性同士の世界はそれなりに面倒くさく、選ばれなかったふたりの嫉妬で、ユウちゃんが不利益な立場に追いやられないかなど…。
モヤモヤした感情がありつつも、彼女の丁寧ながらも情熱的なフェラでスッキリして満足した。「見て選ぶことができる」というシステムは、ルックスを重視した場合には最良だと思うが、情がわきやすい人には向いていないのかもしれない。3人同時にプレイできるくらい懐に余裕があればいいのになぁ（笑）。
（文＝子門仁）
