風俗の女のコが店を辞めたがる“今どきの”理由


 彼女がスマホを取り出して見せてくれた画面には、あるブログが表示されていた。そのブログは、ある風俗のポータルサイトの店紹介のページに設置されているもので、在籍している女の子が自分のスマホでも投稿できるシステムになっている。そこに、「今日もありがとうございました」とか「次回は2日後に出勤しますよ~!」といった業務連絡から、「コレ、買っちゃいましたぁ!」といったプライベートの報告などが綴られているのだ。

 実は、現在このようなお店のサイトからアクセスして閲覧できる風俗嬢ブログが多く、サイトを制作する会社もオプションとしてブログを簡単に始めることができるツールを用意しているところがほとんどだ。たとえ単なるスケジュール告知でも、女の子による直接の発信のほうがユーザーにとっては親近感も沸くし、プライベートを見せることによって、お気に入りの女の子をより知ることができるし、それはお客さんからすれば嬉しいコトに違いない。

 店側が、ブログが集客につながるという考え方を持つのは当然のことだろう。しかし、

「書くほうにとっては大変なんですよ! そもそも、そんなに書くことがない(苦笑)」

 と莉奈ちゃんは訴える。

 たしかに、ユーザー目線で立ってみると出勤情報に関してはリアルタイムで知ることができるのはありがたい。急病などで欠勤となった時に、そのことが投稿されていたら「またの機会に…」となるし、ほかの女の子の状況を調べてみようと思う。そして、プライベートな報告も「このお菓子が好きなんです!」といった投稿があれば、次回にプレイをする際にプレゼントとして持っていくことができる。それで会話が弾むのであれば、ブログはありがたい存在である。

 しかし、書いた本人には申し訳ないが、時には「だから、何?」としか感想が出てこない投稿があることも事実だ。いかにも、お店に書かされているのだろうというものも少なくはない。

「ウチの店は1日2回更新することがノルマになっていて…。写真を撮るにしても、そのためにメイクをしたりするのって面倒だもん!」

 と、面倒臭がる莉奈ちゃんの気持ちも分かる。そして、彼女は適当なことを書いてしまうこともあるようだ。さらには、お店での人間関係に歪みが生じてくる場合もあるのだという。

「プライベートなことだと“これ買っちゃいました”系のブログが多くなって、中にはメチャ高いモノを自慢するように書いている女の子がいるんです。そうすると、“え? そんな稼いでるの?”と思って…」
 デリバリーヘルスの場合、女の子は出勤して指名されるまでの時間を、待機場でほかの女の子と過ごすことが多い。つまり、仕事がなくて待機をしている状況で、そのような投稿を見れば複雑な気持ちになってしまうということだ。

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