AKB48に入れなかった、日テレジェニックにもなれなかった…「あと一歩足りないアイドル」稲森美優を駆り立てるものとは

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――フリーに終止符を打ったキッカケは何だったんですか。

「またスカウトを受けたんです。そこの事務所は仕事の幅が広くて、まずは舞台に出演させて頂くことになって、演技の勉強をしました。それと並行してグラビア活動をしつつ、『日テレジェニック』などのオーディションも受けました。ファーストDVDをリリースしたのもその頃ですね。当時は演技も下手だったんですけど、何でも挑戦したい気持ちが強かったので、充実した毎日でしたね」

――そんな中、2012年にシアトリカルなステージが特徴の異色アイドルグループ「アリスインアリス」の第一期メンバーに選ばれます。

「ただ歌って踊るだけじゃなく、演劇的なセリフや仕掛けがあるステージのグループで。今は完成度も高いし、アリスインアリスが認知されてファンの方も多いですけど、当時はライブに出てもお客さんはポカーンって感じで、心が折れそうになりました(笑)。ただ女優だけじゃなくアイドル活動もしたいってメンバーを中心に結成されたグループだったので、めげずに頑張っていました。でも初単独ライブで1期生の卒業は決まっていたので、アリスインアリスの活動期間は約1年間でした。個人的には続けたかったので、寂しい気持ちもありましたけどね」

――アリスインアリス時代に、対バンイベントなどで印象に残っているアイドルグループはいますか。

「ベイビーレイズ(現・ベイビーレイズJAPAN)さんですね。同じハコに出ていたのに、『あまちゃん』でポンとブレイクしたから衝撃的でした。その時は悔しいとか羨ましい気持ちよりも、努力すればこういうこともあるんだって大きな可能性を感じましたね」

――アリスインアリス卒業後は違う事務所に移籍、さらに移籍して今の所属事務所が4つ目になるそうですが、それまで芸能活動を辞めようと思ったことはないんですか。

「何度かありました。私のブログを遡って頂けると分かると思うんですけど、年に何度か落ち込むことがあって、その時期はブログ更新数も減るんです(笑)。自分の中で葛藤というか、どうしたら芸能活動が上手く行くのかなって悩んじゃうんですよね」

――辞めていく子も大勢、目の当たりしている訳ですよね。

「そうですね。アリスインアリスの1期生も続けているのは私ぐらいですからね。でも、まだまだ上に行きたいって気持ちは強いから、ここで辞めたら勿体ないなって。今は遅咲きの子も多いじゃないですか。なので、私自身が納得するまでは絶対に続けよう! って思うんですよね。私は飽き症で一つのことを続けられない性格なんですけど、芸能活動だけは8年も続けられているから、性に合っているんでしょうね」

――どういう子が諦めずに残っていくと自己分析しますか。

「負けず嫌いな性格もあるでしょうけど、皆にちやほやされたいからやっているのではなく、しっかり自分のやりたいことがないと続かないと思います。ただファンの方がいなくなるとか『自分は必要とされていないな』って感じる時期が来たら、見切りを付けるタイミングかなとも思います」

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