「こんばんは、ユキナちゃんだよね?」
「あ、はい」
「良かったぁ。さっき【ワクワクメール】で約束したショーイチです。今日はよろしくね」
「こ、こちらこそ」
「いやぁ、凄いビックリしたよ!!」
「えっ?」
「だってこんな可愛い娘がくるなんて思っていなかったからさ」
「そ、そんな、可愛くないです」
「いいや、そんなことあるって!! ね、ほら俺の顔を見て?」
「え?」
「さっきからずっとニコニコしてるでしょ?」
「は、はぁ」
「ホントは俺、普段はしかめっツラなんだ。ユキナちゃんが可愛いからニコニコしてるんだよ」
「そ、そんなぁ」
よくもまあベラベラと言葉がクチをついて出るものだ。筆者トコショーは、正直言って他人とコミュニケーションを取るのが苦手である。学生時代は友人と呼べる存在が数えるほどしかおらず、社会人となった今では誰とも連絡を取っていない。実に淋しいコミュ障なのだ。
だが、そんな筆者でも出会える系サイト遊びなら人とつながれるし、温もりを感じられるし、気持ちよく射精までできてしまうのだ!!
そう、筆者トコショーが唯一「生きている」ことを実感できるのが出会える系サイト遊びなのである。
こうして世間話しながらホテル街に向かうことになった。
「それにしてもユキナちゃんって若いよね? まだ三十路前って言っても通用しそうだよ」
「そ、そんなことないですよぉ」
「いいや、あるって。こう見えても女性の年齢を当てるのは得意なんだけど、こんな俺でも間違えちゃうよ」
「ふふふ、でもショーイチさんも若く見えますよ」
「えっ? マジで?」
「はい。最初見たとき、私より年下クンなのかなって思っちゃいました」
そんな毒にも薬にもならない無難な会話を続けているうちにホテルに到着。無事にチェックインして、順番にシャワーを浴びることに。その後、いよいよお楽しみタイムの始まりだ。