――こうして話していると一匹狼って感じなので、今年4月に2期生としてセクシーユニット「SEXY-J」に加入したのは意外でした。
「けっこう私は頑固だし、嫌な性格だし、アイドル活動とかもAV女優がすべきじゃないって考えだったんです。でもSEXY-J に入ったのは、自分だけの考え方じゃなく、周りのことも考えるようになったんです。４年目だからオファーの数が減っていくのは当然なのに、ウチの事務所はギャラを下げずに仕事を取ってきてくれる。だったらクオリティの高い物を追求し続けなきゃいけないし、もうちょっと知名度も上げなきゃいけない。そう考えた時に、AVのお仕事を疎かにしなければ、他の活動をやってもいいと思ったんです。他の女優さんは歌手になりたい、有名になりたい気持ちでAVの本数を減らしていくけど、やっぱり私のメインはAVで、知名度を上げるためにやるだけ。これで仕事が増えれば事務所もメーカーも喜びますしね」
――最新作の『全国女子大生図鑑☆山梨 みきちゃん』（DMMはコチラ／Amazonはコチラ）は4年目のAV女優とは思えないほど素人女子大生に成りきっていて、その姿もプロフェッショナルだなと感心しました。
「4年目になっても素人物で呼んでもらったのは光栄だし、普段は人妻路線が多いんですけど、あんなにフレッシュな可愛い洋服を着せてもらうことは中々ないので、デビュー初期の可愛い春原未来ちゃんが好きって人にはお勧めです」
――でもセックスは濃厚でした。
「デビュー絡みだったらオーソドックスなセックスにしかならないと思うんですけど、無理に初々しい女の子を演じるんじゃなく、『お尻叩いて！』とか『もっと激しくして！』とか自分の心のままにしていました。素人設定だから、あえて何も考えなかったし、作り過ぎてもおかしいじゃないですか。」
――何も考えないで撮影に入るのも大変ですよね。
「そうですね。ライブだから緊張します」
――上手くいかない時もありますか。
「ありますね。相手が完全にお仕事の時とか（笑）」
――大抵の男優さんはそうじゃないですか。
「そこでスイッチを入れるのが、こちらの仕事で、常に男優としても男としても『今日は現場に来て良い日だったな』って思ってもらえるような内容にしたい」
――どうやって相手のスイッチを入れるんですか。
「いろいろ聞きますね。あと常に表情を見てる。何度かご一緒している人だと、どこが好きか分かるから、例えばカメラが違うところを映している時にアナルを触っているとか。カメラは一部分しか撮れないから、映ってないところでは何をやってもいい訳で、それを楽しんでいますね」
――自分の作品はチェックするんですか。
「全部は無理ですけど、できるだけします。完成品を見て、やっと仕事が終わったなって実感するんです。自分の出た作品はどれも大事。だから見るのは大切だと思うんですよね」
――自分の作品は見ないって女優さんが多いですけどね
「こうすれば良かったなって反省点もあるけど、次につなげればいいなと。同じ監督とお仕事した時に、この監督は、こういう画が欲しかったんだなっていうのも分かりますからね。もともと一人で反省会をするし、現場が終わった後に男優さんとシャワーを浴びながら一緒に撮影を振り返ることもあるし、デビュー当時から、その日の現場で良かったところ、改善したほうがいいところを監督に訊いていました。カップルや夫婦も話し合うって少ないと思うんです。お互いに思っているところはあるけど、気を使って言えなくて。だんだん、こじれっていってセックスレスになる。そういうことは話したほうがいいと思う」
――プライベートでも彼氏と話し合いはしていたんですか。
「あんまり言えませんでした。と言うか自分なんてハメられている物って感じだったから、相手が喜んでくれればそれでいい。逆に言ってくれないと辛かったですね。男性によっては、女の子を喜ばせるのが好きな人もいるじゃないですか。ずっと舐めていたいとか。そういう人に限って下手な人が多いんですけどね（笑）。そういう時は自分から言います。特におじさんって“独りよがりなセックス”が多いから、そこで喚起したい。私の発言で『俺って大丈夫かな？』って思った人は、まだ救いがありますね。『何言ってんの？』って人は終わっているんじゃないかなと（笑）」
――春原さんはフェラテクも素晴らしいですけど、それも相手に訊いて学んでいったんですか。
「私は昔からフェラのやり方って変わってないんですけど、常に相手の体の反応とか目の動きを見ていたので、ここが良い悪いって肌で勉強してきたんです。セックスは快楽だけじゃなくコミュニケーションとして捉えているんです。よく体の相性って言うけど、心が通じ合ってこそ体の相性も良くなるんじゃないかな」
――春原さんにセックスの悩みを解決してもらうイベントとか面白そうですね。
「ぜひやりたいですね。性に悩んでいる男女に向けて私なりに発信できたらいいなぁ」
（文＝猪口貴裕／写真＝辰巳ちえ）
■春原未来 公式ブログはコチラ（http://blog.livedoor.jp/sunohara_miki/）
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