再びブームの兆し!? 進化を続けるアイドル“交流イベント”の気になる内容 


 芸能ライターの織田(おりた)祐二氏もこんな見解を述べる。

「アイドルの素顔が垣間見られるという意味では握手会やサイン会を遙かに上回るイベントといえます。値段の高さが槍玉に上がることもありますが、同じ商品を複数購入して高額になるよりはずっと健全です(笑)。最近、印象深かったのは、8月に行なわれた篠崎愛(22)の『ミステリーツアー!2014夏』。ほかのツアーイベントと比べもリーズナブルな1万円という参加費で90名ほどが集まったようです。ただ、その内容は、ツーショット撮影をするために激辛麻婆豆腐を食べたり、逆に激甘スイーツを食べたり、展望台で待つ彼女に会うために東京タワーを階段で上ったり、なんとも過酷で刺激的なコンテンツのオンパレードでした。篠崎が所属するアイドルユニット・AeLL.のファンイベントでも富士山に登ったり農作業をしたりということがありましたが、彼女のファンにとっては体を張ったイベントが楽しいのかもしれませんね」

 過酷とはいえ、内容は充実しており、しかも篠崎と同じ時間を過ごせるのならば、ファンにとって1万円という金額は魅力的だろう。しかしこれでは運営側に利益が出ないように思えるのだが…。

「正直、費用を考えると、儲けはほとんどないでしょう。かなりの人数が揃えば話はまた別ですが。ただ、ネットなどで取り上げられて話題になれば、それだけ知名度も上がりますし、アイドルにとってファンはもっとも大切な存在です。交流を深めることはプラスにこそなれマイナスにはならないでしょう」(芸能事務所関係者)

 一時は批判の対象にもされたツアーイベントだが、その歴史を経て、最近では成熟し着実に変化を遂げているようだ。むろん、金額と内容が見合わないイベントも依然存在するようだが、その辺を見極めるのも、アイドルファンの技量や資質なのかもしれない。
(文=ニイゼキユウジ)

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