また、パクチーが嫌いだというスタッフに無理やりパクチーを食べさせた際にも、やたらとテンションの高い姿を見せていた中村。その表情や態度はSっ気たっぷりのものだった。人形のような顔立ちで相手をイジる様子は、お嬢様というより女王様。あの物静かに佇む小さな体の中から、ドSな本性が見え隠れしていた。
日本人離れした顔立ちの中村に対して、ネット上では「可愛い」という声も多いが、その表情の乏しさから、「中村里砂」と検索すれば関連ワードに「こわい」が出るほど、彼女のイメージは強烈なものだ。さらに今後、バラエティ番組などで今回見せたようなSっぷりを発揮すれば、ますます彼女の印象は“こわい”ものになっていくだろう。
しかし、こわくて可愛い“こわカワ”といった個性は、まさに彼女ならではのものと言える。とかくキャラクター重視の今のバラエティ界においては、そんな個性を持つ中村は貴重な存在になり得るだろう。トークやリアクションには期待できないが、あの容姿と女王様気質があれば、芸人たちを騙すドッキリなどには打ってつけ。いずれ、そんな企画が彼女に持ち込まれるのを期待したい。
（文＝峯尾／http://mineoneo.exblog.jp/）
著書『松本人志は夏目漱石である！』（宝島社新書）
